2025年に読んだお気に入りの本のまとめ
📚ジャンルごとに数冊で合計10冊くらい
毎月の振り返り、というものがわりと安定して書けるようになってきて、そうだ、これなら毎月「今月読んだ本」とかもコンテンツとして提供できるぞ、なんなら次からやるか、と思ったんですが、今月は12月。
それなら、2025年1年で読んだ本全部から選ぼう。Ⅰ年分の読んだ本から、いろいろと自分が気に入った本を紹介して、ついでにリンクを踏んで本を買ってもらえたらいいことばかりじゃないか!
そういうことを思いついたので、ちょっと2025年分のお気に入りをまとめます。
なお、お気に入りの本のリンクについては、Amazon規約的ないろいろがあるので、まとめページに全部書影込みで掲載します。
いろいろまとめ方を考えたんだけど、自分がよく読む本をジャンルに分けて、その中から何冊かずつ紹介してみようと思います。
音楽
まずは音楽系の本。いきなり音楽系とかなんなんそれ、とか思われるかもしれないけど、今の自分にとって音楽のプライオリティは最上級クラスに位置づけられているわけだから、その分野の本も特別枠にするのは必然。
「演奏」なんていう観点で言うと、基本的な音楽理論だとか、演奏技術といったものは、Kindle Unlimitedで読める限りのものをもう2024年までに読み尽くしました。
そして、本だけでは見つけられないようなプレーヤー向けの情報は、ハードコアパッドスタイルですべて学べるようになりました。(一般的によく教えられている音楽理論よりもはるかに全体に統一感があり、納得感も高く、同時に実践的でもある)
なので、音楽に関する書籍では、もう少し抽象度が高い内容のものをよく読むようになりました。
2025年に読んで、学べることが多かったのは『脳と音楽』と『音と脳』の2冊。
音とは、空気の振動ではない。空気の振動は「音波」
では音とは何かというと「音波によって脳に生じる感覚」である。
なので「音」を理解しようと思うと、物理現象ではなく、いわゆる「心理学」的なアプローチが必用になる。
そんな感じで始まるのが『脳と音楽』
『音と脳』に関しては、また違った観点での面白さ(BILLの音と、PILLの音は、無声音から有声音に切り替わるタイミングで1/20秒の無音があるかどうか、という違いしかない。それをヒトは聞き分けて異なる音だと認識できる)がいろいろあったり「大人になってからも学べるし、音楽やっておくといいことがある」という感じのことが印象的だったかな。
読みやすさ、網羅的な観点で言うと『脳と音楽』がよかったかな。
人体・運動・食事系
ごりゅごがやってるポッドキャスト「ブックカタリスト」では「ダイエットシリーズ」というのが自分の中で人気です。(数回に1回くらいはこのシリーズになる)
人間のからだの仕組み、というのは、この手の本を読めば読むほど人体というものが以下に複雑なのかがよくわかり、その結果として人体についてどんどん「わからない」ようになっていくのがたまらんのです。
(一応は「ポピュラーサイエンス」と呼べるくらいの、科学的な裏付けがある程度信頼できる本を読んでるつもり)
そんな中で、今年読んでよかったのは『体内時計の科学』かな。
「体内時計」ということば、それ自体は多くの人がイメージできるものだけど、まずそもそも時計ってどういうこと?体内には「時計」なんてないよね?じゃあどういう仕組みで時計的な機能が動作しているの?
まずはこの段階から始まって、時計の仕組みがある程度理解できると、こんなことが考えられます。
体内時計が存在することを前提にすると、運動や食事も、実行する時間によって得られる結果が変わってくる可能性があるよね?
同じものを食べても「朝なら太らない」かもしれないし「夜に運動しても意味ない」とか、そういうことが起こり得る可能性がある。
夜寝る前に食べたら太る。これはまあ大抵の人が直感的に理解できることだと思いますが、それ以外にも体内時計が影響していることはいっぱいある。
自分の場合は、この本を読んでから「朝型の生活」を意識するようになりました。(そして、主観的には起きている時間の調子は良くなったと感じている)
そしてもう一冊。これは、本の内容それ自体というよりも、自分の生活習慣に大きな変化をもたらしてくれた、という意味でとてもよかった本。
「スロージョギング」について書かれた『ランニングする前に読む本』
どんな感じの本なのかは、ブックカタリストの配信を聴いてもらったらだいたいわかると思います。
そして、主観的な観測範囲の中では、これは一番「多くの人が実践して気に入ってくれた習慣」でもありましたた。
ということで、このジャンルのオススメはこの2冊。
純文学
今年は、文学を読むことに関する新しい試みとして「芥川賞入賞作をいろいろ読んでみる」というのもやってみました。(2020年以降の受賞作はたぶん全部読んだはず)
『センスの哲学』を読んで以来、小説において「物語性」は必須ではない、ということを学んだこと。そして、実際に興味を持って読んでみると、これらの作品は「小説を読みながら人文学や社会学のような面白さがある」こと。自分が考えたこともないような視点が獲得できる、という意味では哲学を学ぶような価値もあること。
あとづけで理由を見つければいろいろ語れるんですが、とにかく「芥川賞って案外面白いんじゃない?」と思い至り、同時に「芥川賞って短いから全部読むの簡単だよね」なんていう理由もあって、近年の作品を全部図書館で借りて読んでみることにしたのです。(芥川賞作品は、図書館に蔵書がある確率が高く、同時に借りられている確率も低いから手に取りやすい)
10冊ちょっとくらい読んでみて、だいたい半分くらいは楽しく読めて、半分くらいは好みではないという感じだったかな。
ただ、楽しく読めた本というのはどれも強烈な印象を残してくれる本が多く、その中でも特に素晴らしかったのが『おいしいごはんが食べられますように』と『サンショウウオの四十九日』の2冊。
サンショウウオの方は、これぞテキストならではの素晴らしさ!という感じの、映像表現が限りなく困難な、でもテキストからめちゃくちゃいろんなことを想像させられる強烈な世界。逆に、あえてこれを映画にしようとする人もいるかもしれないけど、まあこれは「文学ならでは」というすごい世界観でした。
そして「おいしいごはん」の方は、こんなほのぼのしたタイトルでありながらも、世界は真逆。強烈な呪詛のような印象を残したハンチバックとはまた全然違う、世間の「普通」に対する強烈なアンチテーゼ。これが、自分が感じていた不満を見事に言語化してくれている、という感じがして、これが小説家の力量だな、ということを思い知らされました。毒要素が強い中で、共感できることがとても多く、非常に読み終えてすがすがしい気分になれました。
ミステリ
あとは自分が今年それなりにたくさん読んだのはミステリ。
とは言え、自分が好きなミステリは、いわゆる「王道」ではないっぽい。
探偵が出てきて、密室で殺人が、みたいなやつを読まないわけじゃないんだけど、特別それが好きというわけでもない。
たぶん、考えて謎解きをしたいというよりも「そんなこと考えたことなかった」とか「そんな風に終わらせるか」みたいな感じで、読み終えてびっくりしたい、という欲求が強いっぽい。いわゆる「どんでん返しが好き」という感じかな。
で、この「そんな風に終わらせるか」的観点で一番よかったのが虚構推理シリーズの2025年最新作『忍法虚構推理』
あとは、まったく新しくないんだけど、綾辻行人『Another』
これは超極厚の本だったんだけど「どうなるんだろう?」というのがまったくもって予想できないのが面白くて、シリーズ3作を1ヶ月くらいで全部読んでしまいました。(最初の作品が圧倒的によかった。一番最初の最初だけ、なにが起こるか想像がつかなさすぎて、ミステリかどうかすらわからずにちょっと辛かったが、そこが終わると一気に面白い)
もうひとつ、新しいわけじゃないけど『世界でいちばん透きとおった物語』も「お見事」という感じでした(なにを言ってもネタバレ)
一番よかった本
そして最後。ナレッジスタック的というか「これからのことを考える」という観点で今年一番よかったのは、ベタだけど、ユヴァル・ノア・ハラリさんの『Nexus』かなあ。(サピエンス全史の著者)
Nexus以外でも『テクノ封建制』と、去年読んだ『監視資本主義』あたりの本は、資本主義の次の世界というか資本主義的観点から見た現代社会の課題、問題点なんかを考えるのにとてもよい本でした。
で、一番よい本はNexusかもしれないけど、ごりゅごが一番読んで欲しいと思う本は『酒を主食とする人々』ですねえ。
もう高野秀行ファンを10年くらいやっているけど、アフリカシリーズとイラク水滸伝で一つ上のステージに辿り着いた、という印象があった高野さんが、この本で再び斜め上過ぎる方向に大きく上り詰めてしまっているのがすばらしい。
全然ジャンルが違うことを承知の上で、高野さんのような「誰もやれないこと」というのをナレッジスタックでも目指していきたいと思っているのです。
そういう意味では、個人の生き方というレベルで一番よかったのが『酒を主食とする人々』と言えるのかもしれない。
内容については、もうこのタイトルが気になったらそれだけで間違いないです。この本は、旅が始まる前から面白いというおまけつき。

