新しく薙刀式という日本語入力方式に学んだり、それきっかけで分割式のキーボードを貸してもらったりなど、入力周りで色々新しいことを学びまくりで苦労してたんですが、ようやく日本語入力にも慣れてきました。
ごりゅごの今年のテーマの1つは「ゆっくり、丁寧に、少しずつ効率を上げる」というもの。
日本語入力周りもそういう感じで少しずつ効率を上げていって、ニュースレターも少しずつ「よいものを」たっぷり届けられることを目指していこうと考えています。
ということで、前回のエバーグリーンノートを「なんのために」作るのかという話からの続き。エバーグリーンノートとはどういうものなのか、ということをまとめていきたいと思います。
「ずっと使えるノート」とはどういうノートなのか
改めてエバーグリーンノートの目的を1行でまとめてみます。
メモやノートを丁寧に、大事に育てていって「ずっと使える、価値あるもの」にする
いわゆる普通のメモと違うのは「育てる」という概念が存在していることと「ずっと使える」ということを目標としている、というところです。
育てる、というのはある意味「常に修正し続ける」と考えれば、まあまだわかるって感じなんですが、難しいのは一体どうしたら「ずっと使える」ノートになるのか。
例えば今書いてるこのニュースレターってずっと使えるものなのか、って言われたら多分違う気がします。
じゃあどういうノートがエバーグリーンノートというものなのかというと、エバーグリーンノートには4つの原則というものがあります。
エバーグリーンノートの4つの原則
1ノート1要素(Atomicであること)
コンセプト志向(概念的であること)
密にリンクされていること(densely linked)
階層型ではなく、概念や関係性を重視する(オントロジー志向)
なるほどわからん。と仕方がないのでわからんなりに色んなページを読み進め、出てきたのがこの言葉です。
エバーグリーンノートのタイトルはAPIのようなもの1
—Andy Matuschak(エバーグリーンノートの考案者)
APIというのはプログラミングの世界で使われている用語で、誤解を恐れず簡単に説明するならば「これとこれを渡すから結果教えて」っていうプログラムのパーツ。
例えば「足し算」っていうAPIがあったら「5と5を渡すからあとやっといて」ってすると「答えは10です」って教えてくれる、という感じのもの。
エバーグリーンノートというやつも、APIと同じように「これってなに」って要求を投げたら答えを返してくれるものにすればいい。
一応、最初よりはわかった気がするんですが、やっぱり私にはピンときませんでした。
で、そこから何回もエバーグリーンノートについて書かれた「原典」を一晩中読み返し、風呂という名の瞑想を経てようやく辿り着いた自分なりの答えが「エバーグリーンノートのタイトルは他で使いまわしやすい文にする」というもの。
例えば、私の2021年のテーマをそのままタイトルにした「ゆっくり、丁寧に、少しずつ効率を上げる」というノートがあるんですが、このタイトルで数百文字くらいの文章(ノート)は書けるし、他のノートを書いててこの文章が出てくることもある気がする。
こういうタイトルのノートを「育てて」いけばエバーグリーンノートというやつになるんじゃね?と、ようやく何かがわかったような感じがしました。
他のノートで使いまわしやすいタイトルなら「ずっと使える」のではないか?
英語圏だと「🌱Evergreen note」っていう感じで、よく絵文字付きで書かれてるのを見かけるんですがようやくこれで自分の中にも「ずっと使える」「育てていくノート」というものがわかってきた感じがしました。
もう1回エバーグリーンノートの4つの原則をここに載せます。
1ノート1要素(Atomicであること)
コンセプト志向(概念的であること)
密にリンクされていること(densely linked)
階層型ではなく、概念や関係性を重視する(オントロジー志向)
1ノート1要素というのは複雑になりすぎない「文」であれば条件を満たせる。
「概念的である」というのも「使いまわしやすい」ものを意識したら自然とそうなるはず。
密にリンクされているというのも「使いまわしやすい」=「他のノートの文章として登場しやすい」という事になるはずだから、この条件を満たしやすい。
オントロジー志向はわからんけど、Obsidianを使ってたら階層型にはならないから多分大丈夫 。
「ゆっくり、丁寧に、少しずつ効率を上げる」というノートのタイトルがどこまで適切なのかはわからないんですが、個人的にはこういう「自分の考えをまとめたノート」というのが一定量集まれば、それを組み合わせて文章を作る、ということは実現できそうな感じがしています。
Andyさんのこのページは「トークのためのアウトライン」ですが、ああこうやって素材を組み合わせたらいいのか、とすごく納得できた感じがしました。
ごりゅごさんが考えている「ゆっくり、丁寧に、少しずつ効率を上げる」みたいなフレーズも、例えば「本当の意味での効率化を追求するために大事なこと」だとか「仕事で高い満足感を得るために意識したいこと」みたいな文章を書く場合には「素材」として使えるのではないかなあ、と思ってます。(こうやって書いてたら、2–3回は使いまわせる気がしてきた)
詳しく、細かく書けばここからどこまでも掘り下げていけるのですが、とりあえず全体像をざっとつかめるようにするためにも、ひとまずこの辺りで次の話に進みたいと思います。
次回は、こうやって少しずつノートが集まってから、どうやってこれらのノートを整理して、まとめていくのか。
この辺りについて考えてみたいと思います。
あとがき
エバーグリーンノートのタイトルは他で使いまわしやすい文にする、っていうフレーズは、ほんとに「エバーグリーンノートのこと調べまくって、疲れてお風呂に入ったら突然思いついた」というやつでした。
そういえば最近は、意識的に「お風呂は何も持たずにただ考え事をする」って時間にしてるんですが、これによっていい感じに考えてることをまとめる時間、というのが作れるようになった気がします。
🌱Evergreen noteの話とか、Link Your Thinkingの話を一通りできたら、そういうことなんかも書いて行けたらいいなあ、と思ってます。
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