ナレッジスタック

LLR作者のLLRの使い方と思想

💎LLRは規範を壊すためのプラグインである

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goryugo
6月 11, 2026
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ごりゅごが作ったObsidianのプラグイン「LLR」

これ、細かい機能がいっぱい付いてるいわゆる「多機能系プラグイン」だと思っているんですが、そういえばちゃんと「作者の使い方」みたいなのを紹介していなかった気がします。

こういう「自分の使い方を書く」ことって、書いた本人が一番多くのことを得られるもの。書いて整理してみると、あれ、これは必要ないな、と気がつけたり、こうやってやればもっと便利にできるじゃん、と思いつくことができたりする。

そういう意味でも、ちゃんと自分が作ったものも、どうやって使っているかをちゃんと整理しておくことに価値があるはず。

というので、今思いついたことをザッと書いていきます。

「時間」はほぼ気にしていない

LLRは、Obsidianのマークダウンファイルをできるだけ汚さず「ノートとして自由に記録を残せる」ことを重視したプラグインです。

その中でも一番の特徴だとみなされるのは、1分単位で時間を正確に記録できる、というチェックボックスの仕組みだと思っています。

1分単位で記録できるようになっているんですが、自分の使い方を振り返ってみると、実はかなりのルーチンは「チェックするだけ」で終わらせてます。(何時に始めて何時に終わったとか気にしてない)

つまり、いわゆる「タスク」の多くはただのチェックボックスとして使っているだけ、という感じ。

LLRを使うと、記録を完了させるのに2回のトグルが必要になるので、むしろこれ、LLRを使わない方が便利なんじゃないか、とか思ったりするんだけど、でもまあそういういい加減な感じでチェックしてます。(もちろん、細かなリピート頻度を自分でコントロールできるというだけでLLRの価値はある)

「火曜日と金曜日のごみ捨て」「(花粉症の)薬を飲んだのかどうか」「加湿器のフィルター交換」

どれも生活系のルーチンですが、たとえばこういうのって、自分にとっては「やったかどうか」「忘れてないかどうか」だけが重要で、ほとんどの場合それに何分かかったという情報を活用することはない(ゼロとは言わない)

そういうのは、もうなんか適当でいいんですよ。記録を残す場合にも、時刻、時間がちゃんと残った方がいいものはもちろん存在するけど、やったかどうかだけわかりゃそれでいい、というものもたくさんある。

今なにをしているか

実は、LLRの「チェック」で重要なのは、時間じゃなくて「進行中であるかどうか」なのです。(と、書いててだんだん自分の中で明確になってきた)

もう少しかみ砕いて言うと、自分が記録を残している価値というのは実は「なにをやったのか残す」以上に「今なにをしてるのか」を意識できるようにすることだ、ということ。

たとえば「ナレッジスタックを書く」というルーチンをこなしていたつもりだったけど、気がつけばそこから音楽の練習を始めて、そのままごはんの準備を始めて、ごはんの後に本を読みはじめたらここまでの記録を残してなかったことに気がついた。

こういうことは、いつになっても起こる。限りなく減ったけど、ゼロにはならない。

人間は忘れる。俺は特に忘れる。

忘れること自体は悪くない。仕方ない。でも、できるだけ忘れないように工夫はしたい。

自分は、その工夫として記録を残して、今なにやっているか、というのを忘れないようにしている。何時から何時までなにをやったのかは、所詮おまけ情報。記録で一番大事なのは「今何をやっているか」をわかるようにしておくことだと気がついたのです。

(もちろん、時間をちゃんと測りたい項目がゼロ、というわけではない。たとえば「音楽練習の記録」は、厳密とは言えないが、可能な限り時間をきちんと記録して、モチベーションを高く保つ仕組みに組み込んでいる)

ルーチンは「計画を立てる目印」なので「多くていい」し「やらなくていい」

あともういっこがLLRの「ルーチン」の話。「リピートタスク」とか呼び方はいろいろあるんですが、とにかく「繰り返しやるやつ」をどうしているか、という話。

まずこのルーチンは、可能な限り日本語を含めた自由で直感的な記述で頻度を調整できるようにしたつもりです。この「繰り返しが自在にできる」ことはLLRのウリの1つです。(詳しくはAIに聞いてほしいけど、第一土曜日の4日前から毎日出てきて、それが終わったら次の月の第一土曜日の4日前に出てくる、とかもできる)

また、ルーチンの一覧みたいなのは、baseファイルを作っておくと、以下のように全体像が見えて楽しいです。

で、このルーチン全体をご覧いただくとわかるように、生活系のルーチンはほとんどがリマインダーです。そしておそらく、多くの人が数が多いと感じるくらいの分量です。

同じように、仕事のルーチンもたくさんあるんだけど、ほとんどの場合「やることとして出てくるけどやってない」のが現実。

別にそれでいいし、気にしてない。

どっちかというと、仕事に関しては、ほとんどのルーチンは「気に留めておいて忘れないようにするための目印」みたいな感じです。

細かな話で言うと、毎日仕事を始めるときに「今日の計画を立てる」というルーチンがあって、そこでできそうなこと、できなさそうなことを、ノートを見ながら整理する。ここで今日やること考えたり、具体的に並べ替えたりしたりしなかったりする。

この手順もいろいろ工夫はしてるけど、結局自分にとって重要なのは「今日やるかどうか判断する材料」が(多くなりすぎない程度に)1通り並んでくれればそれでいい。

やれるかやれないかでいうと、大抵やれない。やろうと思ったことを全部やれる日なんてない。ほぼゼロ。

どこまで経験を積んでも、毎日ほぼ確実に「実際にやれる以上のこと」をやろうとして、できない。

そして、これを否定的に捉えない。これは、普通の人間にとって「ほぼ毎日計画通りには進まない」と身の程を知るための行為なのである。

「やりたいこと」を1通り並べてみて、そのあと1日の記録をきちんと残して、やれなかったことを見せつけられることを経験すること。

この経験こそが、自分の身の程を知り、自分自身とうまく折り合いをつけて幸福に生きていくためのコツなのではないか、ということも思っています。

結局のところ、自分にとってルーチンというやつは「やること」じゃなくて「だいたいいつもやってること」で、それをあらかじめノートに記入しておくことで、記録することができるようになる、というもの。(LLRのおかげで個々のルーチンに手順を書けるようになったことで、着手しやすくなった、というのは間違いなくある)

ノートは自由である

自分でLLRという細かな記録をつけまくるようなツールを作っておきながら、結局のところ自分はそんなに細かな記録をつけまくっているわけではない。

(とは言え「ふつうのひと」から見たら異常なほど細かな記録は残っているという自覚はある)

とにかく大事なのはObsidianは「ノート」であり、LLRはできるかぎり「ノート」の自由さを損なわないようにしたい。

もちろん、最低限の規範、ルールが存在しないと、プラグインとして機能しないので、規範を完全にゼロにすることは出来ない。

それでも、たとえば「朝」にある項目を午後から始めたからといって、それを午後に並べる必要なんてない。「記録を並べる順番は自由であるべき」だと思っているので、そういうところにプラグインは干渉しない。プラグインは、数字とチェックマークをつけるだけ。それ以外はすべて「ノート」として自由にユーザーが使えるようにすべき

並べ替えてみやすくするのは、サイドバーの仕事。だからここはあえて「書き込み」はできないようにした。

代わりに、ノートはできる限り自由に、好きなように使えるようにしたかった。

今日の「昼ごはん」なんて、記録として2回ありますからね。しかも3時間も「昼ごはんの時間」がある。

皿洗いしたのも12時過ぎなんだけど、思い立った今チェックマークをつけた。

これはまさに「やった」記録さえあればあとはなんでもいいわけです。

「午前」枠の仕事を20時からやることもあるし、睡眠記録が残ってないことも普通にある。

極論、このプラグインによって利用者が「いつもより少しだけ便利になった」と感じてもらえたら、あとはどう使ってもらったっていいわけです。

分単位の時間記録を残せるという、ある意味で規範の塊のようなツールだからこそ、その規範をいかにぶっ潰してやるのか。そのくらいの感じで使ってもらえるのが一番嬉しい。

極論LLRは「規範を捨てることを学ぶためのツールである」くらいの言い方をしてもいいのかもしれません。

是非皆さんの「俺はこう使っている」という使い方などを、ブログやSNSなどでご紹介ください。そうやって規範を捨てていく過程を楽しみましょう。

特典:ごりゅごのサンプルルーチンノートを公開します

有料購読者の方向けに、今回はごりゅごの生活系ルーチン全部と一部ALPs、そしてリピートタスク一覧のbaseをお渡しします。まったもって「そのまま使える」というタイプのものではないですが、他人の日常が垣間見られるのは楽しいと思うし、多少の参考にはなると思います。

(本当は全部公開したかったけど、他人が絡むやつは見せられなかった……)

以下のURLからサンプルの一式をダウンロードしていただけます。

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