前回はLogseqは、ほぼ全部デイリーページさえあれば事足りる、というようなことを書いたので、今回はそれを踏まえて、もう少し具体的に自分がこのデイリーページにどういうことを書いているのか、ということをまとめてみたいと思います。
「人がどういう使い方をしているのか」というのは、真似なんてする必要はないんですが、自分の使い方の参考になることは多いです。そして、こういう話は自分も興味があることが多いので、人に勧めるには自分から、ということで一度自分のやり方を書きながら整理してみようと思います。
そもそもまず前提条件として、Logseqで「書く」のはほとんどデイリーのページだけです。 ほとんどのメモを「今日」のページで管理・記録するLogseqデイリー日誌術 - by goryugo
その中で、ある程度カタにはめて「書いていること」をまとめてみます。
生活のメモ(主に飲食記録)
まず、デイリーページの一番上には「生活」欄がある。
ここには、日記に分類されるメモや、自分の飲食の記録をおいておく。
飲食記録はこのように構造化することで、Logseq上で毎日の食べ物だけを振り返ることもできるし、夕食だけを一覧で振り返ることも可能。
また、夜食、飲酒などもきちんと記録し「どのくらいの頻度で」「どのくらい飲み食いしたか」を振り返ることで「抑制」の効果がでることも期待している。(少なくとも今のところは体重という数字でよい効果が出始めている)
この「飲食」欄は、Logseqのテンプレート機能を使って書き出し、構造化して型にはめて使っている。便利とか役に立つというよりもほぼ趣味の欄だが、これを使って2回くらい「今日なに食べよう」を考えるときに役立った。
その他、Logseqに残した「なんでも」の中で、日記的要素が強いものはこの「生活」の中にまとめるようにしている。つまり、ごりゅごのLogseqメモは時系列には並ばないで、順番は恣意的に入れ替えが行われる。
読書のメモ
本を読んでいるときのいわゆる「読書メモ」も最近はLogseqに残すことが増えた。理解が難しい(と感じる)本は未だにiPadで手書きで読書メモを残すが、もう少しスムーズに読めるような本は「まずLogseqに書いて」「あとでObsidianでまとめなおす」ということを行っている。
基本的に、Logseqでは階層構造を使って箇条書きで読書メモを残し、翌日それを手動でObsidianに転記し「文章で」書き直すようにしている。必要な手数は多いが、こうすることで自分がメモを残した内容が頭の中に残りやすく、より整理されやすいので「必要な手間」だと考えている。
そして、Obsidianへの転記が完了したら「DONE」を付けて完了状態にする(転記した、という目印)
全体的に負荷が高い行動だが、実感としてこれは非常に効果が高く、Logseqを使ってよかったな、と思える習慣の一つ。
プロジェクトのログ
もう一つLogseqに残していて便利なのが「プロジェクト」の記録。
Logseqのおかげで「プロジェクト」と捉える概念の範囲が大きく広がり、2回以上実行するありとあらゆることは「プロジェクト」と考えるようになった。
[[昼ごはん]]はプロジェクトだし、昼に食べた[[うどん]]すらもプロジェクトだと考える。
括弧をつけて「ページ」を作るというのは、Logseqの中では「プロジェクト化する」と考える。
そうすることで、昼ごはんプロジェクトも、うどんプロジェクトも関連した記録が簡単に取り出せる。
Logseqを使って感じたのは、この程度のことも「プロジェクト」にしてしまうと便利という感覚。括弧で括ればプロジェクトになる、と考えれば、思いつく限りのあらゆることをどんどんプロジェクト化しててしまえばいい。
ご飯や今日の料理のレシピがプロジェクトになるんだから、今日書いているこのニュースレターももちろんプロジェクトである。今書いている記事の「計画」をするときも考えた記録を残し、作業ログもできる限りプロジェクトの記録として残しておく。
こういう「記録」が自然にできる、というのがLogseqの得意とするところであり、自分自身に「日誌の有用性」をあらためて思い知らせてくれた部分でもある。
将来にリマインドしたいこと
「プロジェクト」と共通する部分が多いが、将来必要になることも「今日」の欄に書いて、必要な日に「スケジュール」するという方法を使っている。
予定は、カレンダーに書いて将来のものを一覧できるようにしておく。これが「スケジュール管理」の基本だが、Logseqではこういう感覚とは異なる「スケジュール管理」をする。
そもそも、Logseqに予定を書いたからカレンダーに予定を書く必要がない、ということにはならない。一覧性、信頼性の高さや、地図や通知といった連携機能でいえば、圧倒的にカレンダーの方が便利である。
ではLogseqの「スケジュール管理」とはなんなのかと考えると、予定を記入しながら「書いて考える」ことである。
予定というのは、明日新しいマンガが出るぞ、とか「明日は歯医者に行く」いう程度の情報でもいい。この程度の情報でも、当日Logseqを開いたときに「一番下」に見えると、大変役に立つ。邪魔にならない程度に目に入ってきて、安心感が持てる。そして、なんならそのまま直接情報を追記できる。
たとえば歯医者に行く、という程度のことでも、細かな考えることとはいくらでもある。行く前に歯磨きしないといけないな、ってことだったり、あの道は混んでそうな時間だから別の道を通った方がいいかもな、ということだったり。
この程度のことだが、この程度のことが書ける場所があると、予定やToDoの管理がとにかく楽なのである。こういうことを「とりあえず気になったときに書いて」「構造化して一覧性を高め」「当日に引き出せる」
つまり、Logseqでは明後日の歯医者すらも「プロジェクト」にして「スケジュール管理」まで可能な、ある意味で「カレンダーより便利」なスケジュール管理ができるツールなのである。
繰り返し使い続けるフレキシブルチェックリスト
この「プロジェクト」と「スケジュール」を組み合わせると、これは「一歩進んだチェックリスト」としても機能するようになってくる。
個人的に重宝しているのが、毎週の繰り返し設定をした「週次レビュー」を「繰り返しスケジュール」にして使うこと。
「週次レビュー」ツリーに今週振り返りたいことをリスト化して、終わったら「完了」する。
ここでLogseqが優れているのは、毎週表示されるチェックリストであると同時に、気になる点がある場合そのリストを直接編集できること。
世の中のチェックリストに「完璧」なものはない。自分自身が変化することで、チェックリストも必ず変化していく。ならば、チェックリストも環境に応じて少しずつ変化していくのが当然である。
Logseqではその「チェックリストの微調整」が非常に簡単に実現できる。これもまた「ありそうでなかった便利な使い方」の一つ。
Logseqは「整理しなくてもまとまる」ツール
今現在、LogseqとObsidianは自分の「2大エディタ」になった。どちらも役割が違う物で、どちらも大変気に入っている。
これまでの「ほぼObsidianだけ使う」といった環境にLogseqが入ってきたおかげで、むしろObsidianはObsidianのよいところが見つかるきっかけにもなった。
あえてこの二つをどういう用途で使っているか言語化するならば、以下のようなイメージ。
Obsidianは「考えたこと」「学んだこと」を(自分で)繋げて、意識的に結びつけるツール(ノート)
Logseqは「記録」を(自然に)まとめて、手軽に整理できるツール(日誌)
Logseqは知識を「つなげて作り上げる」というイメージではないが、Logを探して(seek)活用する、という点では考えうる限り最強なのかもしれない、というのが最近の印象。
Logseqの面白さがだいたいまとめられたら、次は改めてObsidianをどういう感じで使っているか、Logseqが加わってどう変化したか、というのをまとめてみたいと思っています。