Obsidianでよく使っているコマンドに「コピーを作る(Make a copy) 」というものがあります。
なかば無意識でセミナーの中でそれを使っていたみたいなんですが、それを見てくれた方からのちほど「便利そうだから真似した」と教えてもらいました。
言われてみると、自分は今現在このMake a copyというやつをすごくいっぱい使ってるし、なんならこれを使うようになったおかげで「Obsidianでタスク管理」ができるようになったと言えるくらいのものかもしれない。
こういう、自分の無意識に組み込まれてしまったことも一緒にお伝えできることが「リアルタイムの動画配信ならでは」ではないかとも思います。(教えてくれてありがとうございます。今後はこういうのもきちんと気がつけるように努力します)
この手法、ある意味ごりゅごの「Obsidianタスク管理術」のコアになる要素なので、今回きちんとまとめて紹介したいと思います。
「同じ仕事」を作って「同じ記録」を改善し続ける
ノートのコピー機能は、ごりゅごが使っている「タスクノート」で活用します。
記事の執筆などの5分10分で終わらないレベルの仕事は「期日 + タイトル」のノートを作り、そこに記事やメモを書き残します。これが自分が考えるタスクノートというもの。
「すべての仕事は前回からの繰り返しである」という信念の元、使い終わったタスクノートは必ずコピーを作って、それを次回以降に使い回していきます。
ノートのコピーを作る一番の目的は、前回やったことを改善するため。前回やったことがきちんと記録されていれば、理論上はそのノートのコピー通りに進めれば「前回と同じこと」はできるはず。
2回目にやる時は、前のノートを見ながら、そのノートの分かりにくかったところ、直せるところなどを見つけて、改善できるところを改善していく。
これを繰り返して、ノートの精度を高めれば、自分にとって最強の手順書を苦もなく作りあげていくことができるはず。
これがノートコピー機能を使う一番の理由です。
繰り返しを見つけることが重要
これは同時に、毎日の自分の仕事から「繰り返し」を見つけ出すことの重要性を示している、とも言えます。
もちろん、毎日100%完全に同じ仕事しかしない人なんていない。だが、少ない経験から共通点を見出し、そこから学べるというのはコンピューターにはできない、人間がもっとも得意とするところです。その人間の能力を活かし、いかに自分の仕事を「前回のコピー」だと捉えることができるか。
このような、機械が不得意とすることに秀でることこそが、今後の時代に機械に仕事を奪われずに生き残る秘訣ではないかと考えています。
たとえばごりゅごは、セミナー開催の案内みたいなメールを作る時は「毎回同じパターン」で作っています。
次回は何日に開催します
今回はこんな内容です
こういうことをやります
こういう人に向けたものです
こういうことに役立ちます
参加の仕方はこうです
骨組みだけ見せると非常に曖昧でわかりにくいです。だから、参考にするのは骨組みじゃなくて自分が前回書いた文章。
前回自分が書いた文章を見ながら、必要な部分だけを書き換えて、前回よりよくできそうなところは少しだけ変えてやる。
こうした執筆術は「同じことの繰り返し」でありつつ、十分にクリエイティブな仕事だと考えます。
事務仕事の手順書が自然に作れる
この手の行動は、事務的な仕事との相性もよいものです。たとえば「帳簿の記帳」だとか「出張費の精算」なんかがわかりやすいかもしれません。
毎回、どんな手順で、どんなことを進めていけばいいのか。実際は、どういうことに気をつけたらいいのか。前回の内容はどうだったのか。
自分が何をやったのかの記録をノートにきちんと残し、次回はそのコピーを見ながら進める。前回苦労したことがきちんと記録してあれば、理論的には同じ苦労をすることはなくなります。
人はもちろん完全ではないので、それでもまたわからなくなることがあるかもしれない。それなら、また次の機会に前よりはわかりやすいと思える記録を残して、次につなげる。
そうやって記録を残していけば、繰り返しの仕事はどんどん便利で簡単なものに変化します。そして、その記録は自然に「自分にとって最強の仕事手順書」になっていきます。
もちろん、こうした手順書を毎回必ずきちんと記録しないといけないとか、常に改善しないといけないというわけではありません。
適度に適当に、この日にこれをやった、という記録が残っているだけで十分なものもあります。ごりゅごの場合、Podcastを編集する、という仕事の場合は、ほとんど毎回ノートになにか書くはありません。
繰り返しができなさそうなものもなんとか繰り返しにしてしまう
ここまではわりとわかりやすく「同じ仕事」が見つけられるパターンです。
じゃあたとえば、もうちょっとクリエイティブな感じがするものはどうなのか。
たとえばごりゅごが今書いているこの記事。これは「繰り返し」という表現ができる要素はあまり多くありません。
なので、こういうのは繰り返しにできる要素を自分で力づくで作りあげます。
たとえばこの記事は「Obsidianの使い方シリーズ」という連載枠に当てはめて、毎回Obsidianの話をする、という内容に力づくでもっていきます。
で、ここでObsidianの話に近づけるために、ObsidianのDataviewというプラグインの話をします。
実は、自分がそもそも「コピーを作る(Make a copy)」コマンドを使うきっかけになったのは、ObsidianのDataviewを使うようになったからなのです。
Dataview + 同じファイルのコピーで「前後へのリンク」が自然にできる
Obsidianのノートをコピーするようになったきっかけは、同じタグがついた前後の記事へのリンクをDataviewを使って作るようになってからです。
「同じ仕事」に分類できるノートには、同じタグを設定する。そして、それぞれの仕事ノートのファイル名は、先頭に必ず日付を書く。これをやっておくと、Dataviewの力で毎回「ノートのコピー」だけでそのノートの前後の同じ仕事へのリンクが作れるのです。
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