ぷーおんさんからObsidian Canvasの話を聞いて以来、自分でも色々な用途でObsidian Canvasを試してみています。
↑で話を聞いてから、いくつ自分でもCanvasを作ってみました。その中で、思ったよりも相性が良かった、発見がたくさんあったのが「Obsidian Canvasを使って推理小説の犯人を捜す」という使い方です。
スーパーごりゅごファンの方であれば、ごりゅごはProdraftsというアプリを使って推理小説の犯人を捜す、というのはすでに試していることはご存じかもしれません。
ここで書いた意見、考えは今も変わっておらず、文章ではない形でなにかを書いて考えるという経験は、とても貴重なものでした。
ただ、結局ごりゅごはこの方法では犯人が見つけられなかった。がんばって推理してみても、続かなかった。結局この方法は、行き詰まって挫折しちゃったんですよね。
挫折してしまったというか、ちょっと気分転換のつもりでObsidian Canvasで情報を整理してみたら、思ったよりもこれがだいぶいい。情報が綺麗にまとまって、考えやすい。なので「Prodraftsでの推理からObsidian Canvasでの推理に発展した」という言い方が適切なのかもしれません。
じゃあ、このProdraftsでの整理と、Obsidian Canvasでの整理は、何が違ったのか。どちらもそれぞれに得意なところがあると思うんですが、そのあたりについて実際のCanvasなどをお見せしながらまとめてみたいと思います。
Canvasを「作っていく過程」で理解が深まる
まず1つ、勘違いというか、自分自身で経験して身にしみてわかったのがこの手の「図解」みたいなやつは完成品はそこまで重要ではなく、完成に至るまで「自分の手で」「作っていく過程」が重要だったということです。
そもそも、まずObsidian Canvasを使ってみようと思い立って、なにかを綺麗に並べようとしても、全然うまく並べられない。Canvasを作ってみても、だいたいは ↓ のような状態で、もう飽きておしまい。どうもしっくりこない。まとまったり、整理できたような気がしない。
ただね、ここでくじけてしまうのはもったいない。これが今の感想です。
Canvasをある程度使ってみてわかったのは、そもそも新しいcanvasを作る場合、綺麗に並べられないのが普通で、いきなり「完成形」に辿り着けるわけはない、ということです。
自分自身が、こうやって様々な情報を集めて並べるということを経験してこなかったおかげで、まず完成形に至るまでの過程というものを想像できていなかった。
自分は、並べ替える「作業」と言うものを無駄だと感じたんですが、どうもそれは違う。これは「作業」ではなく「試行」であり、この試行こそが「思考」でもあると感じました。
並べたいものを集めてみて、場所を変えたり、矢印でつなげたり、グループ化したりしてみる。縦横を綺麗に整えて並べ替えることにだって意味があったのです。
「きちんと綺麗に並べてみる」ことによって頭の中のものもきちんと並ぶ。それによって思考は整理される。
だから、きちんと並べるというのに手をかけてあげることは、無駄なことではない。そうした試行錯誤を経て、わからなかったものがわかるようになっていくのだ、と。
操作に慣れて「慣れべて考える」ことに慣れる
もちろん、Obsidian Canvasはデジタルツールなので、一定程度は操作に慣れる必要があります。
ただ、操作に慣れること以上に重要なのが「書いて並べて考えることに慣れる」ということ。これがObsidian Canvasをうまく使うコツだったようです。
そして、こうしたことを理解できたら、綺麗にまとまらないときも諦めないでいられるようになります。Canvasが綺麗にまとまらないのは、自分の思考が綺麗にまとまらないから。だから、それを目の前に並べて、少しずつ並べ替えながら思考の整理の糸口を見つけていく。
Obsidian Canvasの操作自体は、慣れてしまえばさほど難しいことはありません。(特に、Macのトラックパッドを組み合わせてみた時が一番快適でした。2本指で縦横にスクロールしつつ、拡大縮小、ドラッグドロップが自由自在。また、iPadでもカクつくことなくCanvasはスクロール可能)
そして、一度「綺麗にまとまらないのが普通」だと理解できると、綺麗にしていく過程もものすごく楽しめました。
特に自分の場合に、こうやって「手書きで書いたものを清書する」というつもりでCanvasの練習をしたのは効果的だった気がします。
で、そうやって整理してできあがったのが以下の推理Canvas。(犯人の名前などのネタバレはないし、この倍率であればネタバレなどはないと思いますが、自分で推理してみたい方はご注意ください)
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