ナレッジスタックニュースレター、今回はこぼれ話的な「いつもと違うことをやった記録」です。今回はブログの移行先を(とりあえず)Obsidian Publishにすると決断した、という話です。
2023年が始まったくらいから「ブログの移行」に向けて色んなことをやってきたんですが、最終的に「Obsidian Publishをブログ(的なものとして)使っていく」ことにしました。(決断はしたけど、完全な移行はまだです)
理由はわりと単純で、今現在はObsidian Publoshこそが現状自分が考えうる理想のウェブサイトを実現するツールではないか、と思うようになったから。
ブログじゃなくてもやりたいことはできる
今現在の自分の見えている世界では「ブログ」という言葉があたり前になりすぎて忘れてしまっていたんですが、元々自分がインターネットの世界でやりたかったことは「ネットでいいたいことが言えること」だったり「ネットを通じたコミュニケーション」だったりであって、ブログはあくまでも「手段」でした。やりたいことがあって、それを実現する為にブログというツールを使っているのであって、ブログを書くことは目的ではありません。(だから最近全然更新してない)
そう。ブロガーとして10年くらい自分は生きてきましたが、それは別に「ブログがやりたくてやってた」わけじゃなかったんですよ。ブログはあくまでも「自分がやりたいこと」を実現する方法として、当時もっとも便利で快適なインターネットを使って言いたいことを言える方法。それがブログと呼ばれる形式で、それが便利かだったから使っていた、というだけのものだったのです。
2000年ごろから少しずつブログという言葉が広まり始め、当時使ってたレンタルサーバーサービス「ロリポッブ」の会社が2004年にjugemというブログサービスを開設。それがごりゅごの「ブログデビュー」でした。これまでの「テキストエディタを使ってファイルを更新して、FTPでファイルをアップロードしたらホームページが更新できる」という世界と比べると、ブラウザに文字を書いてボタンを押せばホームページに新しいページが追加できる、というのは革命的な出来事でした。
あ、このブログというやつは俺の為のサービスやん。俺はインターネットでこういうのがやりたかったんだよ、という俺が欲しかったものはここにあった、という喜びは今でも覚えています。
そこからものすごくいろーーーーーーーーーーーんなことがあって、ブログは「生活をする手段」になり、そこからまたいろーーーーーーーーーーんなことがあってそんなブログが面倒くさいと感じる現在に至って、そもそもおれがやりたいことはブログじゃなくても実現できるし、むしろ、Obsidian Publishの方がより自分がやりたいことを実現しやすいのだ、ということに気がついてしまったのです。
Obsidian Publishの2つの進化
そう思えるようになったのには、Obsidian Publishの大きな2つの変化があります。
一つが、Obsidian Publishで「permalink」というパラメーターを指定できるようになったこと。ObsidianのFrontmatterにpermalink: top
みたいなことを書いておけば、そのページのURLをpermalinkの値に固定できるのです。
Publish and unpublish notes - Obsidian Help
これまでのObsidian Publishは、ページタイトル=ページURLでした。なので、ノートのタイトルを変更してしまうと自動的にページのURLも変わってしまいます。これだと、外部のページからリンクを貼ってもリンク切れになりやすく、自分のObsidian Publish以外のページと連携させてなにかをする、ということをする気になれません。
それが、Permalinkが使えるようになればObsidian Publishを「コンテンツの整理」に生かせます。たとえば以下のページ。
📋ナレッジスタックの記事一覧 - ナレッジスタック - Obsidian Publish
こういうページを作って、ニュースレターで配信した記事のリストを常に手軽にメンテできるようになりました。しかもこれは手元のObsidianで中身を操作可能。ただ自分の好きな順番で並び替えができるだけでなく、見出しを付けたり別のページへリンクを作ったり、ObsidianでできそうなことはだいたいなんでもObsidian Publishでも実現可能です。
また、過去のブログ記事も(すでにローカルのマークダウンファイルとして手元に保存しているので)それほど苦労しなくても、ブログの過去記事を同じURLのままで移行も可能(なはず)です。
そしてもう一つのObsidian Publishの進化が「サイドバー」
Obsidian Publishでは、サイドバーにページ一覧を並べることができるんですが、ファイルは「すべて表示」か「すべて非表示」しか選べませんでした。
これが進化して「どのページを並べるか」というページ単位での表示非表示の選択ができるようになっただけでなく「どんな順番で並べるか」もすべて自分でコントロールできるようになりました。これで公開してるページ数が多くても、わりと簡単に「見てもらいたいものだけを見てもらう」工夫ができます。
このフォルダの中身は一括で非表示にして、このフォルダではこれとこれだけ表示させて、みたいことが比較的快適にコントロール可能です。そして、そもそもObsidianというツールがページ同士のリンクを作りやすいことと組み合わさることで、超手軽に、超シンプルに「見せたいものを見せられる」ような構成が可能です。
もちろん、これと同じようなことがブログでできないわけではありません。頑張ってテンプレートをいじったりなど、無限に工夫できる余地は存在します。ただ「できる」と「簡単にできる」「手軽できる」は全然違うんですよね。で、自分の場合この「手軽で簡単にできる」(今後の変化にも対応しやすい)というところが特に大きかったです。
ないものを気にするよりあるものを喜ぶ
もちろん、Obsidian Publishを使うことでできなくなることもたくさんあります。たとえば、現在のObsidian Publishにはブログのようなシステムは存在しないので、RSSを使って記事の更新を知らせることはできません。ただ、それに関してはこのニュースレターを使えばある程度自分に興味を持ってくれている人に届けることは可能です。
ブログのように「自動的に最新記事が並ぶ」ということはないので、最新記事リストを更新したいなら毎回手動で「最新の記事はこちら」と書くしかありません。もちろんこれはブログよりめんどくさいことなんですが、それがよりも「1年前に作ったページにすぐにリンクできたり、その内容をすぐ修正できたりする」ことができた方が、自分にも読んでもらう人にもいいことが多い。
他にも様々な制約は存在し、いろいろ考えたりしたんですが、結局もっとも優先すべきは「今後もページを更新しようと思えるようになること」でした。そして、今後もページを更新しようと思えるようになる方法は、Obsidian Publishを使うことだったのです。
いろいろなデメリットがあっても、最低限のラインとして過去の記事を捨てないで済むのであれば、あとは色々不便になっても仕方ない。諦める。そういう風に決断しました。
新しい記事を更新したら、ついでに昔の記事も振り返りながら、内容的につながるように「まとめページ」にも記事を並べて、ついでに過去記事を懐かしんで読んだりしながら、その内容をブラッシュアップできそうならばやってみる。
そしてこうやって楽しく「ホームページ」を更新できるようになって、それが誰かの役に立つようになるのであれば、今やページの半分が埋め尽くされる1ようなコンテンツ連動型広告からの収益なんかなくなってもなにも問題ないのではないか。
今すぐドメインを当てて切り替える、ってわけではないんですが10月には今のレンタルサーバーの利用期間が終わるので、それまでには完全に切り替えを済ませてしまおうと目論んでいます。
今は、改めてこっそり記事を更新したりしながら、過去のコンテンツの整備も同時に少しずつ進めているところです。
→🏠 - ナレッジスタック - Obsidian Publish
今後は、Obsidian Publishを「ブログ」にしてるサイトとして先輩に当たるtadashi-aikawaさんの Minervaがあるので、これを参考にさせていただきながらいろいろどうしようかも考えているところです。
なお、こういうことを書いておきながらちゃんとお金が稼げる仕組みも組み込みたかったので、楽してObsidian Publishにアフィリエイトリンクを埋め込む仕組みも夜なべして完成させました。Chat GPTでずっとプログラミングをやってたおかげで自分の能力が向上し、あまりChatGPTに頼らずに完成させることができたのが自慢です。(達成感から夜中に記念写真を撮ってしまった@2023-06-15)
かつては「1つのページには最大で3つしか広告を載せてはいけません」「ファーストビューに広告を入れてはいけません」「ページ追従型の広告は載せてはいけません」「画面の半分が広告で埋まってはいけません」などといったルールが存在していたのです。今現在は、それらと真逆のことが推奨されるようになりました。そして現在、そのころの数倍の広告が今は表示されていますが、ビュー当たりの収益はそのころと比べて……) ↩︎