「Obsidianのノートの内容を踏まえたChat GPT」ができるようになるプラグイン Smart Connections
🔧018 現状はまだ難点はありつつもかなり「未来な気分」は味わえる
先日、TwitterでObsidianで使えるChatGPTプラグインを紹介したら多くの方が反応してくれました。
https://twitter.com/goryugo/status/1637253630180102145
あれからもしばらくいろいろな「ChatGPTプラグイン」を試してみまているところです。
まだ今はすべてのプラグインをがっつりきっちり試してみたというレベルではないんですが、現状での雑感やこれからの期待などについてまとめてみたいと思います。
GPT関連のObsidian公式コミュニティプラグイン
現在Obsidian公式のコミュニティプラグインをキーワード「GPT」で検索すると、以下のプラグインが見つかります。
ざっと一通り見てみたんですが、ほとんどのプラグインは「ObsidianでChatGPTとやりとりできる」という感じのプラグインでした。
louis030195/obsidian-ava: Quickly format your notes with ChatGPT in Obsidian
micahke/obsidian-gpt3-notes: An Obsidian plugin to generate notes based on GP3 output.
bramses/chatgpt-md: A (nearly) seamless integration of ChatGPT into Obsidian.
プラグインを使う(OPEN AIのAPIを利用する)と、GPT-4の利用に制限がないことや、プラグインの設定の調整などで一度に認識できるテキスト量を多くできる、という点は素晴らしく、特にAPI経由だとGPT-4ならば最大32Kのトークンを一回で送受信できる、という点はかなり期待値は高いです。
(簡単には計算はできないけど、日本語なら数万字いけそうな見込み。この辺りもまだちょっと知識不足で、これからいろいろ試す予定)
ただし、これらのプラグインでできることは基本的に「Chat GPTと同じ」です。便利なのは便利だけれども、「やってることはChatGPTと同じだし、それならChatGPT使えばええやん」というのが個人的な意見。
Obsidianで「Chat GPT的なこと」をやるならば「Obsidianだからこそできる便利なこと」を求めたくなるのが人情というもの。
Smart Connectionsは「Obsidianの中身を踏まえたチャット」ができる
そんな中で、今のところ一番「Obsidian x ChatGPTならでは」な期待が持てそうなのが以下のプラグイン。
このプラグインでできることは(現状)大きく2つ。1つが(ChatGPTの機能を使った)関連ノートを見つけてくれる機能で、もう一つがノートの内容を踏まえたチャットができる機能。
現状ではまだまだ課題は多いようには感じますが、将来的な期待度はものすごく高いです。
まず最初の関連ノートを見つけてくれる機能。自分のノートを開くと、その内容を踏まえて関連しそうなノートを教えてくれます。たとえばこの記事はObsidianで書いているところですが、以下のようなノートが「関連度が高い」と判断されています。
出てくるのはわりとストレートにChatGPTというフレーズが含まれたタイトルのノートばかりですが、これが「自動」なんだったら悪くない。これ以外のノートに関しても、確認できた範囲では「確かにこれは関連してそう」というノートを表示してくれます。
実はこの機能、関連ノートを見つける機能というよりは「Chat GPT的検索」ができるようになるものです。この機能は、ある文章を渡して、それと関連度が高いノートを返すという仕組みで動作しています。関連ノートを探す機能はそれを使ったもの。今開いているノートの文章を渡して、それに一番近いノートのリスト、というのが「関連ノート」として表示されるのです。
つまり、この検索窓になにかキーワードを入力してあげると、キーワードにマッチしたものではなく、Chat GPT的に近いノート、というものを返してくれます。
キーワードが一致していなくても似た内容のノートを検索結果に表示してくれることの偉大さは、ひらがな、カタカナ、漢字を併用する日本人ならばメリットは容易に想像できるでしょう。「ニンジン」が「人参」と書かれていてもいいし、多少スペルミスをしていたり、似たような違う表現をしていても、それがきちんと検索で見つかるようになる世界が期待できるのです。(現状、ニンジンと人参では全然違う答えが返ってきました)
ちなみにこの検索の仕組みというのは、キーワードを元にしてそれぞれのノートを1,536次元のベクトル空間に位置づけ、その空間から近いノートを見つけ出す、なかなかに想像が難しい複雑な仕組み。単純に「検索ワードに近いもの」が返ってくるだけではない、というのも興味深いところです。
たとえばSmatr Connetcionsの検索で「焼き肉」と入力すると、自分が作ったノートの中からは以下のような「肉をがっつり食べるようなイメージの献立」のノートが並びました。
「検索結果」としては「正しくない」かもしれませんが、こういう検索ができるようになってくれたら、これまでとは違うノートの作り方、というのも期待できるのではないでしょうか?
ということで、長くなったので続きはまた今度。
ノートの内容を踏まえたチャットができる機能や、それらを踏まえたこれから考えてみたいことなどは、もう少し整理して改めてまとめてみます。