AIに仕事をやらせるのではなくAIにわかるノートを書かせる
🚀ObsidianとClaudeで事務仕事の大半が「これ進めて」だけで回るようになった
2026年は、とにかく自分の中で「Obsidianの使い方」とか、それに伴う日常の仕事の進め方、生活の仕方が変化の大きい年になっています。
一番大きな理由は、生成AIでできることが増えるようになった、というありふれた話ではあるんですが、それと同時に生成AIと作ったプラグイン「LLR」の存在なんかも大きいかな。
そういう意味では「生成AIを使ってツールを自由作れるようになったことで生活や仕事のスタイルも変化した」というのが一番ニュアンスが近いことかもしれません。
とにかくけっこういろいろなことが変化してきていて、しかもそれは主観的に見てめちゃめちゃ面白い変化なので、頭の整理を兼ねて、ちょっと現状をざっとまとめてみたいと思います。
AIが「秘書」として実働しはじめた
一番大きな変化は、AIがかなりの部分で「秘書」として頼れるようになってきたことです。
たとえば、ごりゅごのデイリーノートには毎朝、こんな感じで「昨日やったこと」「今日忘れそうなこと」が勝手に書き込まれるようになりました。
仕組みはシンプルで、Claudeのスケジュール機能で毎朝AIが昨日のデイリーノートを読み、秘書的にまとめているだけ。
ただし、これが成立するのは「AIが読める形で昨日の記録が残っている」からです。ここで効いているのが、自作プラグインLLRで24時間ぶんの行動記録をObsidianに流し込んでいること。記録があるからコメントできる。これは単純な話なんですが、次の「手順書化」の話にもそのまま効いてきます。
「タスク」が「手順書」になる
と、ここまでは前提の話。
個人的にLLRを使ってできるおもろいことは、そこからもう一段階おもろいことになっています。
それが、振り返りじゃなくて「実行」段階でAIと一緒に仕事を進めるとき。
LLRでは、繰り返し行う「ルーチン」は、あるフォルダの中にノートを作り、そのノートを使って繰り返しの頻度や、時間などを管理します。
そして、そうやって作られた繰り返しタスクは、デイリーノートにリンクの形で内容が埋め込まれます。
ここで「Obsidian x 生成AI」の強みが生きてくるわけです。
今どきのエージェント系のAIは、特定のファイルを読んで、そこに書かれていることを実行し、実行した内容に合わせてノートの中身を最新の状態に書き換える、なんてことは余裕でできるわけです。
と、どうなるか?
大ざっぱに言うと、いわゆる「事務仕事」が、ほぼ自動で、ただ待ってるだけでうまいこと勝手にAIがやってくれるようになっていきます。
たとえばナレッジスタックをご覧いただいている方向けに説明すると、毎月やっているセミナーに関する事務処理。これが、かなりの部分でほぼ全自動になってきています。
たとえば「セミナー前告知」とかなら、関連するノートを見に行って、事前案内の文章を読んで、下書きを作るところまで勝手にやってくれる。
たとえばセミナーアーカイブの配信であれば、動画を文字起こしして、要約を作って、ほぼそのままアーカイブを配信するところまで持っていける。
最近は新しく「文字起こしから本編部分を認識させて、動画の本編部分だけを切り出す(ちょっとバッファ作っておく)」みたいなことも自動で勝手にやらせることができるようになりました。
そして、こういう処理が終わったら、該当のノートを開いて、また「次回の準備・日程の管理」なんかも勝手にやってくれる。
AIは「秘書」までは任せられる
ここでの細かなポイントは、よく世の中で批判されている「クリエイティブな内容」にAIが関与しているのではなく、あくまでもAIの使い方が「秘書的な使い方」であることです。
たとえば今でも、このニュースレターは「ごりゅごという人間が書いてる」し、たぶん一定程度面白い文章にするためには、今後も人間の関わり方が重要なことは変わらない。
でも、たとえば「次回のセミナー開催までの手順」とかは、もう人間が整理して書く必要はない。
他にも、今度の週末の東京のセミナーの「旅のしおり」的なものも、過去のノートから非常にうまいこと作ってくれて、自分で書くよりも遥かに見やすく、整理されたノートになっています。
どれも、クリエイティブな部分とはほとんど関わらないことだし、言ってみればそんなに大変なことではないんだけど、これらのことをAIに任せられるようになって、決して「早く終わる」とは限らないけど、明らかに「楽に終わる」ようになってきています。
実例
たとえば「セミナー管理のノート」
こういうのも、基本的にObsidianのリンクをフル活用して、人間にもAIにも見やすいノート、というのを作るようにしています。
そして、いま一番うまいこといっているのはこの下の「動画処理」のノートです。
これは「Zoom収録のスケジュール」が日付別に一望できるようになっていて、AIがこのカレンダーや手順をみて「次にやる日」を決めて、ノートの「next_due」を更新するようにしています。
そうすると、このノートが「ルーチン」として出てきた日に、生成AIにノートタイトルを貼り付けて「これ進めて」というと、ノートを見ながら、AIができることはAIが勝手に進めてくれる。
もちろんまだこれは「完璧」ではありません。(100%完全自動化するにはさらなる努力が必要だし、結局完全自動化はしない方がいいと結論づけた。人間が変化するという前提だと、結局そうなった)
とは言え、ほとんどの場合はもう🏔️動画処理.md やって だけです。これだけで、大抵ほっといたら「できました」まで進みます。
もちろん、ここに至るまではだけでも何時間も使ったし、もっと昔からやってた「秘書化の試み」まで合わせれば、何十時間と試行錯誤はしています。
が、ついにようやくだいたいの型はできた。
あとは、この型を使い回していければ、事務処理系の仕事は、おそらくかなりうまく進められるし、今日は「東京出張の準備」みたいなものまでこの応用で超スムーズに進められました。
🏔️動画処理.mdと、過去の出張で使ったノートを見て、今度の東京の計画を立ててみたいな指示で、自分が求めるものに近いものを、かなりスムーズに作れるようになってきています。
また、こうしたやりとりで得られたことなんかも「今後覚えておくべきこと」として、アトミックノートとして整理。そうするとことで、より普遍的なレベルでも「仕事をスムーズに進める土台」にもなってくれるようになる。
こういう仕組みがまわりはじめると、今度はかなりタイプの違う仕事なんかでも「この手順書と、今までのアトミックノートを参考にして手順書を作って」ができるようになってきています。
やることがだんだん「AIに仕事をやらせる」んじゃなくて「AIにわかるようにノートを書く」ことになってくるというイメージ。(もちろん、そのノートもAIが書く)
Obsidianは自分にとって広義の「記録するツール」だったんですが、2026年に入ってからは、「AIと人間で一緒に記録するツール」になってきた、というわけです。
特に、いわゆる「最終形」ではない「書く」もの。たとえばこういう手順書やノートの整理は、もうほとんどの人間が書く必要はない。人間がやるのは書くんじゃなくて指示を出すこと。そんな感じに変わってきています。
記事を書くことは、たぶんこれまでもこれからもほとんどは自分がやる。これはAIをたくさん使って逆説的に得られた結論なんですが、同時にそれ以外の「書く」はもう俺はやらない。自分がやるのは「指示出し」であってノート作りではない。見た目のいい、リンク月のノートは、AIが100倍以上の速度と精度で作ってくれるので、自分はそのための環境整備をすればいい。
実際、ここまで圧倒的に「苦労」の方が大きかったし、単純にまだ「時間」だけでいうと(平行で指示出しをしない限り)人間がやってしまった方が早いことも多いです。
ただ、これを人間がやると、非常に疲れる。認知リソースの消耗が大きい。知的体力という概念があるとして、本来体力を使いたくない場面でAIに頼ることで、この体力を温存できる。そういうイメージが強いです。
そして、余裕が出来た知的体力を「記事を書くこと」にエネルギーを注いだり、仕事なんてせずに「音楽を勉強することにエネルギーを使う」みたいなことができるようになってくる。
ついに、そういう自分がやりたかったことが、実現できつつあるようになってきています。
付録: 手順書サンプル一式の使い方
記事中で「これだけで進む」と書いた 🏔️動画処理.md と、そこから繋がる管理ノート・手順ノート一式(計22ファイル)をZipにまとめておきました。
中身は、セミナー管理・動画処理・KS動画配信という3つの管理ノートを軸に、そこから呼ばれる手順ノート・打ち合わせメモを束ねたものです。フィクションではなく、自分が毎週実際に回している運用のコピーをそのまま入れています。
使い方
人間が読む: 管理ノートと手順ノートがどう分かれているか、どういう粒度で手順を書いているかを眺める
AIに読ませる: ClaudeやAntigravityに丸ごと渡して、自分の仕事を同じ構造にしてもらう
自分の手順書を作るたたき台にする: そのまま真似るのではなく、自分の繰り返し仕事を書き出す材料として使う
AIへの指示の例
Zipの中にAI向けのREADMEを入れてあります。AIへの指示はこれだけで十分です。
routine-sampleフォルダにあるREADME.mdを読んで、そこに書いてある手順で私の手順書を作ってください。
READMEを読んだAIが、あなたに「どんな繰り返し仕事をしていますか?」と聞いてきます。それに答えるだけで、管理ノート+手順ノートのひな型が出てきます。
出てきたノートを見ながら「ここはもっと細かく」「ここは統合」と調整していくと、自分専用の手順書ができあがっていきます。全部一から書くより、動いているものを叩き台にした方が早いです。
Zipファイルは一番下においときます。
参考記事
この記事で頻出する自作プラグインLLRの思想と使い方の本体
AIも仕事も知的生産も「すべては記録から始まる」に返ってくる
AI運用の根幹である「記録」の話。手順書化も結局は記録に返ってくる
\U0001F48Eファイルコピーを使って「繰り返し」の仕事を作り出す
コピーして改善することで手順書を育てる、手順書思想の先行記事
⬇ 以下のURLからダウンロードできます





