前回はデジタルノートツールで賢くなるという視点から、デジタルノートツールを使うときの心構えについて書きました。
今回は複数のデジタルノートツールの使い分けについて書いていきます。今回は私が現在使用しているLogseq、Obsidian、Scrapboxの3つデジタルノートツールの使い分けについて書いていきます。また、複数のツールを使うに至った経緯や、実際の使い分け方について書いていきます。
選べないならどっちも使えばいいじゃない
現在私はLogseq、Obsidian、Scrapboxをメインのデジタルノートツールとして使用しています。場合によっては他のツールも使います。文章のアウトラインを作るときにはDynalistも使いますし、ファイルの管理にはEvernoteも使います。しかし、欠かせないツールとしては上記の3つです。
複数のツールを使うようになるまでには紆余曲折ありましたが、立派な理由があるわけでもなく、正直なところ、ツールを1つに選べなかったという消極的な理由から複数ツールを使うに至りました。Logseq、Obsidian、Scrapboxのどれも良いところがあり、その一方で足りない部分があり、結局選べないまま全部を利用しているのです。
LogseqとObsidianは似ています。マークダウンで書ける、ローカルファイルを扱う、リンク機能がある、デイリーベースで運用できるといった共通点があります。一方で異なる点もあります。私にとって大きな相違点は、アウトライナー機能です。Logseqはアウトライナーが基本です。Obsidianでもアウトライナーを使うことはできますが、標準的な機能ではありません。
アウトライナーが基本であるかどうかは良し悪しではなく、好みです。ということは、アウトライナーが好きであればLogseq、そうでないならObsidianを使えばいいと考えるのが自然に思えます。理屈ではそうかもしれません。しかし、実際はそう簡単な話ではありません。というのは、どちらが自分の好みかを把握することは意外に難しいからです。
アウトライナーを使いたいときもあれば、アウトラインの前にある「・」が邪魔なときだってあります。作業によっても異なるし、1日の中でも変わります。Obisidianの簡易的なアウトライナーで十分なこともあれば、Logseqのように本格的なアウトライナーを使いたい場合もあります。このように考えてみると、好みによってツールを選ぶことは実は難しいどころか、そもそも選ぶこと自体が困難なのではないかと思えてきます。
ObsidianとScrapboxについても同様です。この2つのツールは似ています。どちらも双方向リンクを使うことでノートとノートの繋がりを大事にするツールです。しかし、ノートの繋がりを実現するための方法は異なります。Obsidianは標準のグラフ機能や、プラグインのGraph Analysisを使えば、思わぬノートの繋がりを提示してくれることがあります。一方でScrapboxは、2hoplinkや日本語によく合ったサジェスト機能によってノート間の繋がりを作りやすいツールです。
どちらも良さがあり、どちらも足りないところがあります。よく見かける比較表を使って比較するアイデアもありますが、少なくとも私は、そんな風に簡単に比較はできません。
【よくある比較表のイメージ】
そうして選べないまま、複数のツールを使っています。もちろん、複数のツールを使うと混乱する、1つのツールにまとめたいと思う人もいるでしょう。そういう方はわざわざ複数ツールを使う必要はありません。ただ、1つのツールにまとめようとしたけどうまく行かなかった人は、複数ツールを使うことを検討してもいいかもしれません。私は現在、選べないならどっちも使えばいいじゃない精神で使っています。
ツールをリソースとみなす
ツールを選べないという消極的な理由から複数のツールを利用していたわけですが、現在はこのことをマイナスに評価しているわけではありません。むしろ、考え方を反転させれば、選べないことはマイナスどころか、プラスにも評価できると考えるようになりました。
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