🗄Zettelkasten(ツェッテルカステン)から始まるデジタルノートの活用についてまとめていきます
How to Take Smart Notes→Evergreen Note→Link Your Thinking
Zettelkastenというメモ術を改めて世に知らしめることになった書籍『How to Take Smart Notes』が、ついに日本語化されて発売されるそうです。(オリジナルは2017年の本)
『TAKE NOTES!メモで、あなただけのアウトプットが自然にできるようになる』 - ナレッジスタック - Obsidian Publish
この本は、ごりゅごがナレッジスタックというサイトをはじめる(間接的な)きっかけにもなった本で、これを機に日本でも「リンク式のノート」が多くの人に広がることを期待しています。
(How to Take Smart Notes→Evergreen Note→Link Your Thinking→ナレッジスタック)
このタイミングを使って、ナレッジスタックでも、ZettelkastenからEvergreen Note、Link Your Thinkingまでの色々なノート術と、それにまつわるあれこれな話などを複数回にわたってお届けしようと思います。
この本の英語版『How to Take Smart Notes』については、ごりゅごがやっているPodcast「ブックカタリスト」でも以前語っているので、よかったらそちらもお聴きください。
BC014 『How to Take Smart Notes』 | goryugo
そもそもZettelkasten(ツェッテルカステン)とはなんなのか?
元々Zettelkastenというのは、紙のインデックスを整理するために入れておく箱の呼び名でした。ごりゅごと年齢が近い40代くらい方であれば図書館に「貸出カードや図書のリストカード&それをいれておく箱」のようなものがあったと思います。なんとなくのイメージでいうと要するにあれが元々の「ツェッテルカステン」のことです。
(ドイツ語で ”Zettel = ノート・メモ、Kasten = 箱" という意味。英語圏ではこれをSlipbox(スリップボックス)と呼ぶ)
この「大量のデータをカードと箱で整理する」という仕組み自体は17世紀ごろから存在していたらしいのですが、これを自身の情報整理に活用し、有名にしたのがニクラス・ルーマン(1927-1998)というドイツの社会学者。
彼は公務員になってから大学に論文を送って、それが認められて教授になった、というような経緯も大変興味深いものですが、それよりも生涯で50冊以上の本と400近くもの論文を書いたという、驚異的な成果を残した人としても有名です。
そして後年の研究では、ニクラス・ルーマンがこれだけ高い生産性をあげる原動力になったものが「ツェッテルカステン」というわけです。
具体的にどういうことをするか
実はこのツェッテルカステンという仕組みは、梅棹忠夫が『知的生産の技術』の中で紹介している「情報カード」と極めて似通ったもので、正直ほとんど同じと言っても差し支えないほどのものです。(住んでいる国も研究している分野も全然違うのに、二人が非常に似通った方法論を使っていた、というのは大変興味深い話)
基本的なルールは「1枚のカードに1つの概念を、自分の言葉で書いて(コピペしない)関連するノートへリンクする」というもの。
細かいルール→Zettelkastenのルール - ナレッジスタック - Obsidian Publish
基本的なルールは1行で記述できるくらいシンプルなものですが、どれも非常に重要で、これを守ってカードを作っていけば、ルーマンみたいになれるかもしれない。(他の細かいルールはいくらでも自分にあわせて改造すればいいが、この3つは「変えてはいけないコアの部分」になる)
ごりゅごもそう考えてObsidianで同じようなことを実践し、その過程と結果をこのニュースレターやObsidian Publishで公開しています。
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とりあえず今回はここまで。次回は、この「変えてはいけない3つの部分」について詳しく解説してみたいと思います。
『TAKE NOTES!メモで、あなただけのアウトプットが自然にできるようになる』 - ナレッジスタック - Obsidian Publish