今年度から、ナレッジスタックは毎週土曜日の朝配信を目標にニュースレターをお届けしようと考えています。
ここ最近、月曜日の配信を目指していたんですが、そうすると必然的にニュースレターを書き上げるのが土日になりがち。土日は単純に、パソコンの前に向かう時間が少ないのに、そこでニュースレターを配信しようとすると、負荷が高くなりすぎる。
それならば、金曜日までに「今週の分」を完成させて、今週のまとめ、てきなものをかねて土曜日にニュースレターを配信してしまった方がすっきりするのではないか?ということを考えた次第です。
今週は、BC034『啓蒙思想2.0―政治・経済・生活を正気に戻すために』 - ブックカタリストの更新以外では、書籍の完成に向けていろいろやろうとしつつ、なかなか思うように執筆が進まなかった週でした。
あと『プロジェクト・ヘイルメアリー』。これが超面白くて、いろんなことをほっぽり出してしまいました。
昼も夜も本読みに明け暮れたことなんて、今まであっただろうか、というレベルの体験。なに説明しても全部ネタバレでつまらなくなってしまうので、めっちゃ面白い以上のことが言えません。(表紙で想像できる、宇宙のSFもの、という以上の事前知識はない方がいい)
また、今週はPC版のObsidianが14.2にアップデートされました。
今回の、ライブプレビューでもテーブルがきちんと表示されるようになったのは、かなり便利です。
また、calloutも、自分のノートに「callout」ってページを作って、使い方を簡単にまとめておくと便利です。(callout、ってノート検索するとすぐに使い方が確認できる)
calloutに関しては、以下のページにもまとめています。 Obsidian callout - ナレッジスタック - Obsidian Publish
と前置きはこのくらいで、今回は改めてObsidianでのタグの使い方、最終バージョンをお届けしようと思います。
前回の「Projectタグ」というのは、主に「緊急ではない重要なこと」を進めるために使う、という目的で付けたタグでした。
「緊急ではない重要なこと」を進めるためのObsidianを使った仕事術・ノート術 - by goryugo
今回は、それ以外の「定期的にAnkiの仕組みを使って振り返りたいノート」にどんなタグを付けているのか、ということをざっとまとめたいと思います。
究極的にはすべてのノートを振り返りたい(がそれはさすがに無理)
前回の「Projectタグ」と、今回紹介するタグは、どれも「いつか振り返りたい」と思うノートにつけるタグです。
究極的には「すべてのノートがいつか振り返りたいもの」であることは事実ですが、すべてのノートを定期的に振り返ると必ずいつか破綻するのは目に見えているので、まずは振り返るノートをある程度厳選。そして厳選したノートに目的を持ったタグを付けています。
すべてのノートを「定期的」に振り返るのもまたいつか破綻するので、Ankiのような「少しずつ間隔が広がる」振り返り方法が重要になってきます。つまり、やはり振り返りにはSpaced Repetitionというプラグインが超重要。
(プラグインについてのはなしはこちら→🌱信頼できる振り返りのシステムを使ってノートを書く - by goryugo - ナレッジスタック)
このあたりを踏まえて、どういう名前のタグを、どういう目的で使っているのか、というのをまとめます。
振り返りに使う3つのタグ
ノートの振り返りで使っているのは、大きく3種類。上から順に優先度が高く、優先度が高いものほど丁寧にノートを振り返るようにしています。
review
topic
draft
順に、もう少し細かく説明します。
きちんと振り返りたい「review」タグ
まずは、ある程度以上きちんと丁寧に振り返りたいノートに付ける「review」という名前のタグ。これは基本的に「読んだ本」と「著名人の人物名」がメインで、それ以外にはほとんど使いません。
読書メモをきちんと書いたような本は、やはりできるだけきちんと内容を覚えていたいので、意識して何回も振り返っています。また、小説やらゲームやらも同じように「review」タグを付けています。これらは、ノートを振り返るとともにコンテンツをもう一度思い出して楽しむ、という要素も強いです。
また、本を読んでよく出てくる人物(哲学者が多い)や有名な本についてのノートなんかもreviewタグを付けて、これらはノートを開くたびに少しずつ読んだり調べたりして情報をアップデートしています。これは「ちょっとずつ勉強したいことリスト」みたいなノートたちでもあります。
こういうリストを作って、名前が出てくるたびに少しずつ追記したり、レビュータグで振り返ったりして、少しずつ内容を充実させている。時代別の哲学者 - Obsidian Publish
ノートをトピック毎にまとめたノートに使う「topic」タグ
つぎに振り返るのは、特定のトピックについてのノートを集めた「トピックノート」につける「topic」というタグ。
🌱トピックノートを使ってノートをまとめる - by goryugo - ナレッジスタック
このノートは今でも自分の考えを整理するのに非常に重要なノートで、ここから新しいノート同士のつながりが見つかったりすることがよくあります。
これを定期的に振り返ることで、新しいノートは「どのトピックに入るか」などを思い出しやすくなったり、このノートに他に追加できるノートはないかな?って考えたり、ノートの順番を入れ替えて見出しを付けたり、数が増えればノート自体を分割したり。
いろんなノートのハブとして使えるので、ちゃんと定期的に見返すようにしたい、と思っているノート。
すべてのノートが「トピックノートのどれか」からリンクされてれば、理論的にはすべてのノートを見返す機会があると言えるので、できる限りノートは1つ以上のトピックノートからリンクされている状態を目指します。
下書き段階の未完成のノート「draft」タグ
もう一つ振り返るタグが、まだ未完成の、下書き状態のノートに付ける「draft」タグ。
ふと思いついたアイデアだったり、読書メモから「アトミックに分割したノート」というのはまだ下書きといえるレベルのもので、ここから一応「このノートだけを見て意味がわかるもの」に発展することと「他のノートにリンクしたりする」ことができたら「下書き終了」判定をしてタグを消します。
基本的に、新しく作ったノートはすべて「draft」タグを付ける仕組みも作っていて(lynchjames/note-refactor-obsidian: Allows for text selections to be copied (refactored) into new notes and notes to be split into other notes.を利用)、すべてのノートは必ず「間隔を空けて」振り返り、複数回に渡って考えをまとめていく。
あとからこのノートはいらないな、と思って消すこともあるんですが、この振り返りのためにも、デイリーノートに書いたほとんどのメモは、一つ一つ細かくノートに分割するということを徹底しています。
まとめ
draftという名前のタグを思いついて、未完成のノートにタグを付け、終わったら消す、という方法を思いついたことで、全体の仕組みがうまく回るようになってきました。
ノートの整理(draftタグの完成)に使う時間も、平均して1日30分くらいになっており、これならば他の人にも「この方法めっちゃいいと思う」と言えるようになってきかな。
実は他にも、いい感じのノートができたと思った「エバーグリーンノート」につけた「green」ていうタグがあったり、ある程度「構造」を持ったノートを作りたいと思って付けた「str(structure)」タグとかもあるんですが、これらはまだ自分が納得できる使い方に至っていなくて保留中。
まだ考えることはありますが、1年半程試行錯誤してようやくある程度安定した、自分にとって理想のObsidianの使い方が見えてきたかな、という感じになってきました。
デイリーノートに書いたメモのほとんどを、一つ一つ細かくノートに分割する事を徹底する。これめちゃくちゃ大事なのに、うまく習慣にならないのでとても勉強になります。あとでまとめ直せる時間がある時にしよーってなってメモの鮮度と共にモチベーションも下がっちゃうんですよね。下書きでもいいからパパーっとフックを残しておくの大事ですね。