最近ようやく「エバーグリーンノートを作る」という行為に慣れてきました。
ただなんか、どうも「その先」が見えてきません。
作者Andyさん曰く「エバーグリーンノートをたくさん書いているのであれば、執筆作業は作曲というよりも編集に近いものになる」1ということなんですが、その感覚がどうも理解できない。
そんなことを考えて、ノート作りに励みつつ、いろいろ学んで、最近ようやく「どんな感じにすればいいのか」ということが見えてきました。
書いたノートはアウトラインに追加する
改めていろいろな情報に当たってみると、エバーグリーンノートから記事を書く場合はどうやら「アウトライン」が重要みたいです。
When you write a new note, add it to one or more outlines you’re maintaining, creating a new one if necessary. Substantially-complete writing projects will naturally emerge.
新しいノートを書いたら、それを維持している1つまたは複数のアウトラインに追加し、必要に応じて新しいアウトラインを作成します。実質的な完成度の高いライティングプロジェクトが自然と生まれてくる。
アウトラインが重要な事は分かったけど、この「アウトライン」というやつはどこからどう作るのか。
こっちは必要に応じてアウトラインを作る、ということができなくて困ってるわけで、自然にプロジェクトなんて生まれてこないわけです。
アウトラインを作る時間を作る
そんなことを考えて悩んでいたんですが、改めて色々なことを調べてみると、どうやら自分は色々なことを勘違いしている、という感じのことがわかりました。
どうも自分は「エバーグリーンノートを作る」ということばかりに熱中して「アウトラインを作る」という行為をやろうとしていなかった。
アトミックな、1ノート1要素のノートを作る、ということばかりに注意を向けていて、それをまとめるようなアウトラインを考える時間、というのを意識して作っていなかったのです。
なんか「アウトラインは自然にできる」みたいな言い方をしてるように感じたけど、どうやらそういうわけではない。
ノートを作るだけでは足りなくて、意識的にアウトラインを作るという行為が重要っぽいぞ、ということがわかってきました。
アウトラインを作って記事を書く?
そんな意識で以下のページなどを見直してみたら、だいぶ言ってることの意味が違って見えてきました。
Create speculative outlines while you write
ここでまず出てくるのが「通常、文章を書き始めるときにはアウトラインを作成します」という言葉。
さらに、エバーグリーンノートのオリジナルなページにも、以下のようなアウトラインがたびたび登場します。
そういえば俺、ニュースレターを書くときにはアウトラインは作ってない。
頭の中だけで話を組み上げて、そのまま配信している。
そりゃあまあその状態では「今までのノートを組み合わせて記事を作る」なんてことはできないよね。
記事を書くためのアウトライン作り
ということで、今回の記事はまずアウトラインを作って、それから書く、ということをやってみました。
最初は、とにかくこれまでと勝手が違って大変でした。
これまでの感覚でアウトラインを作ると、全然「他のノートにリンクするようなアウトライン」が出てこない。出てくるのは大抵単語の羅列で、これだとエバーグリーンノートを活用できる気がしない。
そう思ってやり方をちょっと変えて、この記事を書くのに役立ちそうなノートを探して、ノートにリンクを貼ってみる。
そして、これを並べ替えたり、タイトルを変えたりしてアウトラインを作ってみる。
ここまでやってみて、少しだけ「あ、このノートもアウトラインに入れられるかも」と思えるノートを思い出したり見つけたりして、少しだけ「エバーグリーンノートをアウトラインに組み込む」というのができた気がします。
そして、記事を書こうと思ってアウトラインを作ってみると、ここは1個ノートを作れるな、みたいなやつも見えてきて、少しずつアウトラインが進化していく感じがする。
アウトラインを作ってると、新しく作りたいエバーグリーンノートが見つかるようになる。これは今までとは違う新しい体験です。
「ちょっとしたMOC」を積極的に作る
結局どうやら、自分は「エバーグリーンノートを作る」ということばかりやって「アウトラインを作る」ということを全然やろうとしていなかった。
そういう、超シンプルな当たり前のことが今回の体験でよくわかりました。
ノート同士をリンクで繋いで、意味を持たせるノート。
それだけでなく、順番を意識して文章を書くつもりでノートを並べたりしてみる。
こうすると「ノート同士が繋がって1つの意味を持つノート」というものが作れるようになってきて、ノートというものがもっと広がりを持ったものになっていく。
こういう、ノートを積極的に作る意識が自分にはなかったんだな、ということでした。
個人的な感覚としては、MOCというのは「もっと大きな目的」のために使うようなイメージを持っていたんですが、もうちょっと小さなレベルで考えてみていいような感じです。
「ちょっと記事を書く」とか「考えてることをまとめようとする」という目的だけでも、どんどん「MOC」を作ると良さそう。
意識的に「文章のアウトライン」を作って、その素材を探したり、作ったりしていく。これによって文章を作るのに足りないものが見えて、新しいノートが作れたりするし、作ったものを記事にもしやすい。
まだまだ理解しきれていない部分は多いんですが、こうやって「文章1つ作り上げるつもりのアウトライン」を作ってみる、という上流からの、トップダウンぽいアプローチも悪くないな、という感じです。
日頃からたくさんのストックを作っておく
ちなみに、このくらいの長さの記事でそれをやると、めっちゃ時間かかります。
多分これは理想的な行為としては、日頃からこういう「文章1つ作り上げるつもりのアウトライン」をたくさん作っておいて、ある程度のところで記事にまとめる、という方法なのではないかと思いました。
この手法がある程度固まれば、もっとたくさんこのニュースレターも更新できるぞ、と自分で楽しみにしています。
参考記事
Create speculative outlines while you write
How to Write a Book – Without Even Trying (so hard) • Zettelkasten Method
§Note-writing systems | How to Take Smart Notes - Ahrens
[§Note-writing systems | Executable strategy for writing](https://notes.andymatuschak.org/zhmLXArqiCMDr9Q13ViqN3hh3SmrKzjQxWAr?stackedNotes=z3PBVkZ
ノートはフォルダではなく構造ノートで分類する | jMatsuzaki
A Tale of Complexity – Structural Layers in Note Taking • Zettelkasten Method