ClaudeとCodexの音声入力機能の違いと感想
🚀生成AIはモデルの性能だけでなく機能が選ぶ基準に変わってきている
ちょっと前に、指を痛めたことをきっかけにして、生成AIとのやりとりを「圧倒的に音声指示中心」で使うことを試してみました。
ここでの発見だったり、そこからの変化などがいろいろたくさんあったので、ちょっとそのことについて整理してみたいと思います。
指が痛いしケツも痛いしキーボードも壊れる
まず、この6月から7月にかけて、ごりゅごの生活環境というか、仕事のスタイルがけっこうたくさん変化してきています。
まず、6月末にスーパーの重い袋を持ち続けたことをきっかけにして、左手の人差指を痛める。
そしてそれとは別件で、仕事椅子の相性が良くなくて、ケツの一部に負担がかかりすぎて、ケツが痛い。(厳密には腿の付け根部分)
仕事椅子に関しては話すと長くなりすぎるんですが、元々2年前から「立って仕事するスタイル」を中心にしようとしながら、それでも疲れるから、ということで椅子も併用。人間は楽を覚えるとダメなもので、そこからいつの間にか再びほとんどの時間を椅子で座ってすごすようになってしまいました。
(立って仕事をするきっかけ、理由はBC056 『運動の神話(上)』 - by goryugo and 倉下忠憲@rashita2 - ブックカタリスト参照)
そして、このタイミングで約5年使った分割キーボードのPro microの接続部分がブッ壊れて、そのままでは使えなくなってしまったという不幸までもが積み重なり、いろいろと新しい環境を試行錯誤し直すしかないようになってしまいました。
音声生成AIは「かなり使える」しClaudeがめっちゃいい
まだまだなにひとつ「完成」には至っていないんですが、まず一番に大きく変化したのが「音声入力で生成AIと対話をする」という仕事の進め方。
一言で結論だけ伝えておくと(他の人の声が混ざらないという環境を前提にすると)音声で生成AIとやりとりするという手法は、多くの人にとってめちゃくちゃ役に立つ手法だと感じました。
音声入力の弱点は、構造的、論理的な文章を作りづらいこととか、聞き取りづらい、一般化しづらい漢字や英単語の入力がむずかしい、というあたり。
ただ、大抵の人は、文字を入力するより喋る方が速く入力できるわけで、すくなくとも「質を問わない入力の速さ」だけならば、ほとんどの場合声が有利に立つ。
そして、生成AIを使う場合には、文章は「めっちゃ雑」でも多くの場合なんとかなっちゃうんですよ。
もちろん厳密な指示が必要な場面もあるんだけど、LLMとのやりとりの大半は、適当でもなんとかなってしまう。
SRSという、ほぼ音声認識では理解できない単語が「エサオレース」と変換されているけど、文脈があればそれをSRSだときちんと解釈してます。YAMLの「ヤムル」で伝わる。エー、とかあれかな?なんて単語も含まれまくっているけど、意図はきちんと伝わっている。変換ミスなんかも、ほとんどの場合何も気にしなくてもちゃんと伝わる。
実際、この文章量、多くの人は「タイピング」しようとするとけっこう大変といえるくらいの分量だと思うんですよ。なんならこれだけで人によっては数分かかるかもしれないけど、喋れば数倍の速度で完了させられる。
「雑な文章でも伝わる」という意味では、生成AIと音声入力というのは「もっとも合理的で効率的な方法」だと言えるのかもしれない。
そして、そのなかでも特にClaudeが素晴らしかったのは(Claude, Codex, Antigravityを比較した中で)唯一Claudeだけがリアルタイムに文字起こしをしてくれる、ということ。
Claudeの音声入力は文字がでる。
ChatGPTはこのように、波が出るだけで、これは実は、あとから変換する場合には精度が良くなるんだけれども、この喋っている最中に文字が見えないっていうのは、気になる人は多いかもしれない。あと、その喋った文字を変換するのに数秒間待つ必要がある。
でも来月はChatGPT(Codex)に乗り換える
と、ここまでClaudeを褒めてきておいてなんですが、来月(次回更新日)は、一回Claudeの有料プランをやめて、Codexメインの生活に移行をしようと計画しています。
そこにはいろいろ理由はあるんですが、1つの大きな理由は「特定のサービスに依存しすぎないようにする」ため。
結局のところ、イメージとしてこの半年くらいは「Claudeが優秀」というイメージだったし、今でも(Claudeのいちばんすごいモデルである)Fableには、Fableにしかできないすごさがある。
ただ、少なくとも自分の運用においてはFableがないと困る場面というのは登場はしておらず、極論Fableが必要になったら都度課金でFableを使えばいいのではないか、ということも考えることができる。
結局のところ、これから「どのモデルが一番賢いか」というものはどれだけ変化していくかわからないし、もはや最近は「モデルの賢さよりも料金まで含めた体験全体の質の高さ」が重要になってきている、みたいな世界に変化してきているというイメージも存在します。
また単純に「1つのサービスに超詳しい」よりも、いろいろなサービスを知った上で「これがいい」という選択が出来ている、と自信をもって言えるようにするためにも、逆にいろいろなサービスをじっくり使い込んでみる価値はあるということもできる。
ClaudeとCodexを比較しても、大ざっぱな「スキル」の構造なんかは同じなんだけど、細かいレベルで言うとそれぞれできることってけっこう違うんですよね。
たとえば自分がCodexをもう一回きちんと使ってみようと思えたのは、うりなみさんから「CodexはComputer Useが超速い」と聞いたから。
Computer Useが超早いなら、もう変にSubstackのMPCを自分で作る、とか変なこと頑張らなくても、Codexにそのままブラウザ操作してもらって、記事の投稿や更新をした方がずっと便利になる。
たぶんこれは、CodexでComputer Useを(ある程度)使い込んでみる、ということをやってみないと、案外気がつけないことだと思うんですよね。
さっきの「文字起こし」という部分なんかもそうだけど、そういった細かな違いを思い知るには、結局ある程度使い込んでみるしかない。
また、今はClaudeからCodexに環境移行するにはどうしたらいいか、とかいろいろ試行錯誤しているところなんですが、そういう「生成AI環境の引っ越し」という行為自体にも慣れておくことにも、今後は価値がでてくるんじゃないかと思えるようにもなってきています。
こうやって、ちょこっとCodex触ってみたおかげで、実は今自分が野望として実現しようとしている「LLRのタスクの中からAIが進められる仕事を順番に全部AIにやらせる計画」という仕組みは、Codexの方が便利っぽい感じになってきているのです。
Codexはルーチン(スケジュール)から新しいセッション(タスク)を生成できて、そのセッションとのやりとりもできる。このCodexの仕様は、めちゃめちゃ面白くできる可能性を感じています。
これを実現させるためには、前回書いた「ループの話」なんかがめちゃくちゃ重要になってくるわけなんですが、うまく仕組みが出来れば、事務仕事から解放され「管理職としての仕事」と「やりたいこと」だけですませられるようになりそうなのですよ。
あとは、機能じゃない、使い勝手の話なんかでいうと、Codexはモバイル環境だけでもほぼすべての仕事が完結させられる、というのもけっこうClaudeとは違うとことかもですね。(ある意味これは「機能」か)
Claudeの方がモバイルアプリからの接続は早いけど、できることがかなり限られる。新規セッションは作れないし、新しいセッションをSpawnさせることもできない。新規セッションをすべてリモートから接続できる設定にしていても、アプリを再起動すると、再び「リモートオン」にしてやらないと続きができない。
こういう細かい機能は、たぶん将来的に収束していくであろう予想は出来るんですが、それでもやっぱ今「布団でごろごろしながら続きが自由にできる」メリットは、立ち仕事主体にして疲れるようになったからこそ、価値は増してくるわけです。
(そもそも立って仕事をする意味は「健康」だったのに、そこと逆の方向に進歩するという矛盾。人間とはこういうものなのだ……)





