Obsidianの「エイリアス」という機能を使っているでしょうか?
エイリアスというのは偽名、別名、通称などの意味を持つ英単語で、Obsidianで「同じファイルに複数の名前をつけられる」という機能です。
Obsidianでは、ノート先頭にこのように書き込むことでエイリアスができます。
---
aliases: [エイリアス,コンマで区切る,複数設定可能]
---
Add aliases to note - Obsidian Help - Obsidian Publish
よくあるエイリアスの使い方というのは、人の名前を色々なパターンで表現する、という方法です。
五藤隆介.md
---
aliases: [五藤さん, ごりゅご,goryugo]
---
次に多いのが「表記の揺れをカバーする」という場合。
チャーハン.md
---
aliases: [炒飯,焼き飯]
---
そしてもう1つが本の名前などに「略称を使うとき」
『Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』.md
---
aliases: [『ラーンベター』,『Learn Better』]
---
エイリアスのメリットはどこにあるのか
ここまでは、エイリアスをどういうふうに使えるのかという話なのですが、問題はこれが具体的に、どんな時に、なんの役に立つのかということです。
細かく分ければいろいろなことがありますが、エイリアスのメリットは大きく2つ。
文脈に合わせたリンクが作れる
バックリンクから関連する用語を見つけてリンクできる
文脈に合わせたリンクが作れる
1つは「エイリアスでリンクすると文脈に合わせた言葉が使える」ということ。
[[五藤隆介|ごりゅご]]さんは超かっこいい人だった。
こうすると、「ごりゅごさん」という親しみを込めたまま「五藤隆介」のページに違和感なくリンクを貼り付けることができるようになります。
本のタイトルの場合などでも、毎度毎度『Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』みたいな長いタイトルが文中に出てきたら鬱陶しくて、基本覚えておくのは『Learn Better』で十分。
[[Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』|『Learn Better』]]を読んだ。
これが、エイリアスのメリットその1です。
バックリンクから関連する用語を見つけてリンクできる
もう1つが「バックリンクが便利に使えるようになること」
エイリアスが真価を発揮するのは、この「Backlink」が便利になるということ。(そして、これはMOCを作るのが便利になることにつながる)
Obsidianは、コアプラグイン「Backlinks」を使うことで、そのノートへリンクを貼っているページを簡単に見つけられるようになります。
これが素晴らしいのは、このBacklinkという機能は、リンクを貼っているノート(Linked Mentions)の一覧だけでなく、まだリンクされていないノート(Unlinked Mentions)も同時に表示してくれること。
特に日本語は、漢字、ひらがな、カタカナや送り仮名など、表記の揺れが起こりやすい言語なので、複数の表記を同時に利用できるというのはメリットが大きいです。
過去のノートを掘り起こして繋げやすくなる
↑の事例で紹介したのは料理に関することですが、もちろんもっと直接PKMっぽいことでも役に立ちます。
例えばこのニュースレターで何度か紹介した「エバーグリーンノート」
この単語は、ごりゅごのノートの中には「Evergreen note」「Evergreennote」「エバーグリーンノート」の3パターンくらいの表現が当たり前に入り混じっています。
ここで、エバーグリーンノートについて何か考えをまとめようとするときに、ノートのバックリンクを見てみると、エイリアスのおかげで「エバーグリーンノート」と「Evergreen note」の両方のUnlinked Mentionsを見つけることができます。
この、アルファベットのEvergreennoteも、カタカナのエバーグリーンノートも、どっちもバックリンクからすぐに見つけられる、ということこそがエイリアスのメリットです。
Obsidianの検索で
エバーグリーンノート OR "Evergreen note"
と検索すれば、ほぼ同じ結果は得られますが、この「一手間減る」ことが重要なのです。(思考には流暢さが重要)
エイリアスはエバーグリーンノートやMOCを作る基盤になる
また、こうやってBacklinkに出てきたノートは、ボタン1つでリンクに作り替えたり、ノートにドラッグ&ドロップしてノートからリンクを貼ることも簡単です。
ノート同士にリンクを作れば、今度は「Graph」で繋がりが見えるようになって、それを元にしてまた別のことを考えることができる。
こうやってバックリンクやGraphを使うことで、さまざまなノートをリンクで繋いだり、自分が書いたメモをまとめて「エバーグリーンノート」を作ったりして「知識を整理していく」
Graphやリンクというのは常に必要なものではないのですが、エイリアスなどを駆使してノートの繋がりを見つけたい人には大きな力を発揮します。
特にこれは、過去の「整理されていない記録」が沢山ある場合に有効になることが多いので、過去の資産をObsidianに移動させたりしているかはなどは、是非エイリアスを使ってノートの整理整頓に役立たせてみてください。
エイリアスに関しては、もうちょっと細かなMOCを便利に使うためのテクニックなどもあるので、知りたい方は、👇の「❤️いいね」ボタンやコメントなどで教えてください。
もちろん「💬コメント」でのその他の質問や、「↑Share」ボタンからの感想コメントなども大歓迎です。