Logseqに関する話のあれこれ。今回は、ここまででまとめきれなかった、でもわりと自分の中で興味深い細かな話をまとめていこうと思います。
Logseqをおよそ一ヶ月使っての一番の変化は「Obsidianと一緒のデータを扱おうとすることをやめた」ことでした。最初はその話からです。
ObsidianとLogseqを別々にした
1ヶ月程度Logseqを使ってみて、LogseqとObsidianで同じデータを扱う、というのをやめた。
LogseqとObsidianで一つのライブラリを共有して使う – ごりゅご.com
使ってわかったのは、結局自分が(モバイル版の)Logseqで使うのは、デイリーページと料理レシピのページだけだということ。
そもそもObsidianとLogseqで同じデータを扱おうとした目的は「デメリットよりメリットのほうが大きい」と感じていたからだった。だが結局「モバイルでデイリーとレシピのノートしか見ないならライブラリを一つにするメリットはほとんどない」ことがわかった。なので、Obsidianの中のレシピノートをすべてLogseqに移動し、あとは別々の場所で使う方式に変更。Logseqで扱うデータが減ったからなのか、Logseqが軽くなった(感じがする)
併用時は「Obsidianでの変更がLogseqにも反映される」ことが原因で、モバイルの同期に時間がかかることも多かったが、この時間も短縮された。結果的に、データを別々にしたことはモバイル版のLogseqがさらに便利になることにつながった。
現在もLogseqでは「今日」のページと「レシピ」のページだけで事足りている。
変なことも試したが、こうやって「両方のデータを共通のものにしよう」という試みができること自体がローカルでファイルを扱えるツールのメリット。また、レシピデータだけObsidianからLogseqに移動させよう、と思い立ったらファイルの移動だけでデータ移行ができた、という点だけでも大いなる「メリット」である。
ショートカットアプリで素早くメモ
Logseqは手元にあるマークダウンファイルを扱うので、Appleの「ショートカット」アプリで簡単にLogseqのデータの読み書きができる。このアプリでは様々な高度なことができるが、自分が使っているのは「今日のページの一番下にメモを追加する」というだけのシンプルなもの。
とは言え、このツールが「簡単に自作できる」というのはなかなかに素晴らしいことである。「ショートカット」アプリで作ったショートカットは、MacでもiPadでもiPhoneでも同じものが同じように機能する。
logseqに保存するショートカット - 倉下忠憲の発想工房
ショートカットはRaycast(Macのランチャー)からも呼び出せる。
「共有ボタン」を使えばテキストが渡され、何もないときはテキストの入力を求める、という仕組みなので、iPhoneでは様々なアプリと連携が可能。Safariのリンクを残しておくことも簡単。(Logseq標準の共有機能はあまり好みではない)
ちなみに、MacでLogseqを使っている最中は階層を潜っていたり前日のノートを見ていることも多く、そういう場合にも「今日の一番下に追記」ができるのは大変便利。ある意味「Logseqを使ってる最中に重宝するショートカット」でもある。
エイリアス
Logseqにもエイリアスの機能が搭載されている。(最近知った)
かつてObsidianでエイリアスという機能を知ったときは、これぞ自分が料理レシピ管理に求めた機能!と感激したことを覚えている。日本語は、ひらがなカタカナや送り仮名など、同じ言葉を表現する方法が非常に多い。料理などで「にんじん」と「ニンジン」「人参」は、多くのコンピュータシステムでは別々のものとして認識されてしまう。この問題を、エイリアスは解決してくれる。
エイリアスの設定は、alias:: にんじん, 人参, ニンジン, carrot
というような行を追記する。これで、エイリアス設定した名前はすべて「同じページ」として認識してくれるようになる。
なお、細かなところだがObsidianのエイリアスは[[にんじん|ニンジン]]
という表記をするのに対して、Logseqは[[にんじん]]
も[[ニンジン]]
も同じページへのリンクとして機能する。これは、どちらが優れるかは現段階では判断できていない。
💎Linking Your Thinkingを使いやすくするために重要なObsidianのエイリアス機能
リンクの階層付け
もう一つ、これはあまり「オススメ」と言うわけではないが、Obsidianの「階層タグ」と同じように、Logseqは「階層ページ」も作ることができる。(そもそもLogseqでは#シャープを付けたタグ
とページを完全に同一のものとして扱う。Scrapboxと同じ仕組み)
そして、タグやページはスラッシュ(/
)で区切ることで「階層化」ができる。
ObsidianもLogseqも、#ごはん/朝ごはん
と#ごはん/昼ごはん
は同じタググループとして認識される。そしてLogseqでは[[ごはん/朝ごはん]]
と書くこともできる。
この仕組みに従うと、[[2022/05/27]]
と書いておくと、2022年の日記全部を呼び出したり、2022年5月の日記を呼び出したり、ということがそれなりに簡単にできるようになる。(が、そのことでどう便利になるのかはまだ想像ができていない。過去数年分の「5月だけ」を呼び出すことができるわけではない)
こういう機能は「できる」こと自体は面白いが、大抵やり過ぎるとドツボにハマるので、少なくとも初期の慣れないうちに使うことはおすすめしない。
と、こんな感じで一ヶ月Logseqについて書いてみて、現状思っていたことはだいたい文字にしてまとめられたかな、と感じています。
たぶんこれでしばらくはLogseqの使い方に大きな変化はないはずなので、次は改めてObsidianについて、今どんな感じの使い方をしているのか、どういうところが便利なのかを掘り下げていこうと思います。