Obsidianに「ウェブクリッパー」という機能が公式に追加されたのをご存知でしょうか?
リリースされたのは少し前で、リリース当初から存在を知っていたのですが、ごりゅごはウェブクリッパー挫折歴10年を超える猛者です。今更ウェブクリッパーなんて使ったって、Obsidianの中にゴミが増えるだけ。記事を集めて、役に立った気がするだけで、実際にはなんにもうれしいことなんてないんだ。そう決めつけて、無視を決め込んでいました。
それとは別に、最近はObsidianを「ジョニーデシマル的に整理する」ということも試しています。
ジョニーデシマル(Johnny.Decimal)という情報整理方法について
そんな中で、先日これまでに購入した音楽機材を整理したいという欲求が発生しました。
その際に、どうやったら簡単に自分が買った機材などを整理できるのか。そこでふとObsidianのウェブクリッパーのことを思い出していろいろ実験しているうちに、このツールの秘めたる可能性に気がつくことができたのです。
サイトに応じて「好きな部分」をクリップできる
これまで自分が使ってきたウェブクリッパーというやつは、保存できるウェブページは基本的に「ウェブクリッパー任せ」です。たまに自分で保存する範囲を選ぶことができるツールは存在していました(Evernoteのウェブクリッパーはある時期以降はとても優秀だった)が、一手間以上必要になることは間違いありません。
世の中がイメージする普通のウェブクリッパーなら、それが当然というか、まあそんなもんだろ、と思います。
ただ、Obsidianのウェブクリッパーは違う。一度設定さえ済ませしてしまえば、基本的にクリップボタンを押すだけで「ウェブページの自分の好きな部分だけを保存する」というのが超簡単に完了してしまうのです。
たとえば以下の画面は、ごりゅごが作ったウェブクリッパーでAmazonのページから本の情報を保存した場合。
ウェブクリップによって、本のタイトル、著者や出版年月などが一発でObsidianのノートとして保存されます。
他にも、元々自分がやりたいと思ったサウンドハウスで楽器のページをウェブクリップした場合。ここではちょっと挙動を変えていて、ウェブクリップするとデイリーノートに画像やら価格情報といったものが保存されるようにしています。
大抵のウェブクリッパーは、さっきも言ったように基本的には「自動」でページの一部が保存されます。
どんなに優秀なウェブクリッパーでも、あらゆるページで「自分が欲しい情報を自分が好きなように保存する」なんてことは実質不可能なんですが、Obsidianのウェブクリッパーはそこが圧倒的に自由!
もちろんそのために多少の「設定」は必要なんですが、それさえできればあとは自由自在。ウェブページの好きな部分を好きなように集めてきて、好きな順番で、自分好みのマークダウンとして簡単に保存ができる。
少し技術的な話をすると、このWeb Clipperはウェブページの一般的なメタ情報の他にも、CSS Selectorでページの好きな要素を取り出したり、schema.orgで定義されてる情報の取得も可能。
詳しいことを知りたい人は、以下のヘルプをご覧いただくのが早いです。
Introduction to Obsidian Web Clipper - Obsidian Help
実は、これと似たような方法は以前から自分で作っていて、このニュースレターでも紹介していたことがあるんです。
Amazonの書誌情報をObsidianのmd形式でコピペできるようにするブックマークレット - ごりゅご.com
Amazonの書籍販売ページを開き1クリックでObsidianに書誌情報ノートを作るブックマークレット
ObsidianのWeb Clipperでやってることは、この方法とほとんど同じものです。
ただ、大きく違うのは「これまでの方法」は、準備も複雑で、カスタマイズも面倒田ったのです。それに比べると今回の方法は、そうした手順がかなり簡略化され、多くの人が「自分なりの方法」を試しやすくなりました。
たとえば、Amazonのページから本の情報を保存するときに作ったテンプレートはこんな感じ。
[{{selector:#productTitle}}](https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/{{selector:#ASIN?value}})
![|100]({{selector:img#landingImage?src}})
著者:{{selector:.author .a-link-normal | join}}
出版社:{{selector:#rpi-attribute-book_details-publisher .rpi-attribute-value}}
出版日:{{selector:#rpi-attribute-book_details-publication_date .rpi-attribute-value}}
# 関連・思い出した本
# 読書メモ
これを見て、ああそうか、この部分を変えれば自分なりにある程度カスタマイズできそうだな、というのがイメージできる人ならば、試してみる価値はあります。
今回は、その他2種類の設定を作りました。
サウンドハウスの場合
---
[{{selector:h1}}]({{url}})
![|200](https://www.soundhouse.co.jp/{{selector:#item_photo_box p img?src|first}})
{{selector:#detail_pp .price|first}}
{{selector:#detail_pp .point|slice:0,-2}}
---
{{selector:.inner_box_spec|join:"\n"}}
{{selector:.insertDetail}}
YouTube(タイトル、チャンネル名、動画の埋め込み、を行う)
# {{selector:h1.ytd-watch-metadata}}
{{selector:#owner ytd-video-owner-renderer #upload-info #container #text-container}}
![{{title}}]({{url}})
細かい設定方法、設定ファイルなどは、時間に余裕が出来たら書けたらいいな、という感じです。
設定方法が気になる方は、コメントやいいねボタンなどでお知らせください。