シンプルなルールでObsidianを改めて使い始めるメリット
💎昔のノートはいつでも元に戻せることを知る
先日から、アトミック・シンキング実践ワークシートというObsidianのテンプレートの予約販売を開始しました。
予約開始からわずか数時間で、多くの方にご予約いただき、現在は4月の発売に向けて内容の最終調整を進めています。
その中で、最も多くいただいた質問が「すでにObsidianを使っている場合、このテンプレートをどのように活用すればよいのか」というものでした。
この疑問に対する答えは、実はテンプレートの中に含まれています。具体的には「Obsidianを使い始める際の重要なルール」という部分です。
このルールを読んでいただければ、「新しい保管庫を始める意味」がよく理解できるはずです。以下では、そのルールの詳細を説明していきます。
デジタルツールに慣れている人ほど陥りがちな落とし穴
デジタルツールを長く使っている人ほど、Obsidianのような新しいツールを使い始める時に、従来の整理方法をそのまま持ち込んでしまいがちです。しかし、Obsidianは「フォルダ」「タグ」「過去のノート」に頼らなくても、リンクや検索機能を使うことで十分快適に使えるように設計されています。
このワークシートでは、Obsidianを最大限活用するための「整理の考え方」を提案します。慣れ親しんだやり方をいったん手放し、新しい方法を試してみることで、より柔軟で長く続くノート環境を作ることができます。
以下、大きく3つのことに注意してみてください。
フォルダは最小限に
一般的に、コンピューターでファイルを整理しようとすると「フォルダで分ける」ことが基本です。しかし、Obsidianではフォルダを増やさずに、ノートの名前とリンクを活用して整理することをおすすめします。
Obsidianの強みは「クイックスイッチャー(検索)」と「リンク」です。フォルダに頼ってファイルを探すのではなく、検索とリンクで目的のノートに辿り着く。この2つの方法であれば、これからどんどん増えていくノートにもきちんと対応が可能です。
まずは「フォルダを増やさずに運用する」ことを試してみてください。このワークシートでは、最低限のフォルダとして3種類だけを設定しています。
📁 assets(画像・PDFなどの保存用)
📁 daily(デイリーノート用)
📁 notes(その他すべてのノート用)
これ以外のフォルダは、少なくとも数ヶ月は増やさずに運用することを推奨します。数百・数千のノートが溜まってきたら、そのとき初めて「フォルダ分けが必要か?」を考えれば十分です。
もし数ヶ月使ってみて、フォルダ分けが必要だと感じた場合は、年単位でのアーカイブから始めるのがおすすめです。例えば「2025」というフォルダを作成し、その年のノートを一括で保存する。これなら「今使っているノート」と「過去のノート」を自然に分けることができます。フォルダを増やすなら、まずはこのような単純な区分けから始めてみましょう。
タグも基本的には使わない
タグもフォルダと同様に、「あとで探しやすくするため」に使われがちですが、実際にはタグの数が増えすぎると管理が難しくなるという問題があります。
タグを控える理由
タグが増えると「どのタグを付けたのか思い出せない」問題が発生する
同じタグのノートが増えすぎると、結局探しにくくなる
フォルダと同じく、タグも「整理し直す手間」が発生する
このワークシートの大きな目的は「デジタルノートを使ってかいて考えを整理する」ことにありますが、その方法を身に付けていく過程で「フォルダやタグに頼らずにノートを整理する方法」も自然に身に付いていきます。そのためにも、ひとまずはタグを使わずに運用してみることを推奨します。
タグの代わりに「トピックノート」を作成することをおすすめします。例えば、「#資本主義」というタグを使う代わりに、「資本主義とは何か」というノートを作成し、そこに関連するノートをリンクしていく方法です。この方法なら、単なる分類以上の価値が生まれます。「資本主義はなぜ生まれたのか」「どのような課題を抱えているのか」といった考察も同じノートに書き込めますし、「市場経済」「私有財産制」「賃金労働」など、関連する概念との繋がりも自然と見えてきます。このように、タグよりも豊かな関係性を作り出すことができるのです。
昔のノートをインポートしない
最後にもう一つ、Obsidianを使い始めようとする際には、多くの人が「過去のノートをそのまま取り込みたい」と考えます。しかし、最初の数ヶ月はまっさらな状態で使い始めることを強く推奨します。
その理由は、主に以下のようなものがあげられます。
デジタルノートの使い方は、必ず変化していく(上達する)
過去ノートが邪魔になって新しい整理方法が試しづらい
「昔のノートの整理」という不要なタスクが発生する
そもそも紙のノートの場合、一冊のノートを使い終えたら、新しいノートに切り替えるのが当たり前です。昔のノートは家にあって、すぐに見られる状態ではないかもしれないけど、ちゃんと家にはある。そんな状態でも、案外困ることは少ないはずです。
そして、デジタルノートでもこれと同じように「古いものは別の場所」で見られれば、案外困ることは少ないのです。
どうしても必要なノートがあるのならば、それらだけを後から取り込む。こんなこともObsidianなら簡単にできるし、Obsidian以外の場所に保存されているノートだって「どうしても必要なものだけ」であれば、さほど苦労することなく取り込むことはできるでしょう。
最初の数ヶ月は「新しいノート環境を試す期間」と割り切って、こうやってあえて制約を設けて楽しんでみる。なにかを練習していく場合には、そんな期間だって必要なのです。
フォルダやタグなしで、どこまで整理ができるか?
過去のノートなしで、どれだけ快適に使えるか?
これを試すことで、デジタルノートの整理方法に対する新しい視点を得られるはずです。
なにも変えなければ、なにも変わりません。
「少し違うやり方」を試すことで、新しい発見が生まれる。
ぜひ、このワークシートを活用しながら、Obsidianの新しい使い方を探ってみてください。
以上の内容をまとめると、次のようになります。
既存ノートの移行について
技術的には全てのノートを移行可能
ただし、最初は新しい環境で始めることを推奨
本当に必要なノートだけを厳選して移行
一時的な不便さは、新しい発見のチャンス
必要なものを見極めるよい機会に
最後に
このワークシートは、Obsidianの新しい可能性を探るためのガイドです。
特に以下のような方におすすめです:
新しいノート管理の方法を学びたい方
デジタルノートの整理に悩んでいる方
自分の作業環境を見直したい方
意図的に制約を設けてみる。これは、必ずしもよくないことだとは言えないのです。制約があることによって、これまでは気がつかなかった発見もたくさんあるはずです。
なお、ここで提案した「年単位でのフォルダアーカイブ」や「トピックノートの活用方法」についても、アトミック・シンキング実践ワークシートの中で実践方法や応用例を詳しく説明していく予定です。まずは基本的な考え方を意識しながら、新しい保管庫での運用を始めてみてください。
このワークシートが、あなたのデジタルノート活用の次のステップとなることを願っています。
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