Zettelkastenについての「超基本的なこと」は大体まとめられたので、今回は「Zettelkastenをデジタルに最適化した」とも言えるエバーグリーンノート(英語では notes と複数形)という概念について考えていきたいと思います。
ごりゅごはこの「エバーグリーンノート」という概念に一番大きな影響を受けているので、基本的に「エバーグリーンノート贔屓」な内容になるかもしれません。基本的にこれらの方法論に優劣みたいなものはなく、ほとんど「好みの問題」「自分に合うかどうか」という話なので、その点はご注意ください。
エバーグリーンノートとは?
エバーグリーンノートというものは、Andy Matuschakさんが考えた「作業ノート(working notes)」システム全体や、その環境を指す用語です。
以下のサイトで、Andyさんが実践している「エバーグリーンノートを使ったエバーグリーンノートとはなんなのかを解説しているもの」を読めます。
では、エバーグリーンノートとはどういうものか。
あえて誤解を恐れず表現するならば「Zettelkastenの現代版」です。
エバーグリーンノートは基本的に「デジタル」前提で作られているものなので、コンピュータならではの「バックリンク」というシステムが存在する前提で仕組みが考えられています。
なによりも「About these notes」自体が「エバーグリーンノートで書かれたエバーグリーンノート論」というものなので、ある程度英語を読むエネルギーがあれば、リアルに現場を体験しながら概念や使い方を学びやすい、というのも個人的にとても「わかりやすい」ものでした。
エバーグリーンノートの特徴とZettelkastenとの相違点
では具体的に、エバーグリーンノートとZettelkastenはなにが似ていてなにが違うのか?
これもまた、Andyさん自身が自分のノートできちんと丁寧にまとめてくれています。
Similarities and differences between evergreen note-writing and Zettelkasten
共通点は、Zettelkastenの特徴ほぼそのままです(1ノートに1つのことを書く、リンク重視、自分の言葉で書く)
では、Zettelkastenとエバーグリーンノートのなにが違うのか。Andyさんは以下のようにまとめています。
小さなノートから少しずつ書いていく
「番号ではなくAPIのようなタイトル」をつける
(前後の文脈を含めた)バックリンクを表示できる仕組み
間隔をあけて振り返る仕組み
ノートをWebで公開していること
バックリンクの仕組みや、振り返る仕組みは、ごりゅごと同じようにObsidian+Spaced Repetitionプラグインを使えば簡単に真似ができます。 →🌱信頼できる振り返りのシステムを使ってノートを書く - by goryugo - ナレッジスタック
また、ノートの公開についても同じくObsidian Publishを使えば(有料ながらも)実践可能です。
個人的にエバーグリーンノートの概念として非常に重要で、大きく共感できているのが「小さなノートから少しずつ書いていく」という部分です。
また、同じく「タイトルをつける」ということも、明確に意識するようになってノートというものの概念、使いやすさというものは大きく変わりました。
これらについては記事を改めて、考えられる限りのことを語り尽くしたいと思います。