Obsidianを使って「昨日の自分を超える為の練習」をする
💎やったことリストはやることリストになる
身体操作を伴った技術には、練習が重要。そして「練習」というものはただがむしゃらにやればいいわけではなく、必ず「自分に合った、上手なやり方」が存在する。
2023年に約20年ぶりにギターを練習するようになってからは、そのように考えてできるだけ丁寧に練習の記録を付けるようになりました。
今はギターではなくて、ドラムもベースも鍵盤もギターも全部64パッドで演奏したるわい、というハードコアパッドスタイルな生き方に変わりましたが、どちらにしても練習記録を丁寧に残していること自体は変わっていません。
今回は、そんな練習記録の残し方について、今現在、どんなことを、どんな風に記録しているのか。そんなことをまとめてみたいと思います。
すぐに記録を残す手帳+丁寧にメモするObsidian+練習動画のDayOne
今、自分で記録してることを思い出して見出しを作ってみたら、めっちゃ練習記録の分量が増えてることに気がつきました……
現在の自分の練習記録は、ほぼ日手帳Weeksを使って「簡単な練習記録」を残しつつ、あとからObsidianのWeeklyノートにもう少し詳細なメモなどを記録。
さらにそのメモを週単位でまとめて整備しつつ、演奏動画はDiscordに投稿。その動画はDayOneにも保存して、そこにもらったアドバイスと共に貼り付けておく、という体制になっています。
さすがに記録の時間が練習時間よりも多い、なんてことはないけど、でもたぶん毎日10分では終わらないくらいは記録に時間を費やしているかな……
ただ、個人的には「うまくなりたいならば多少練習時間を削ってでもきちんと練習記録を残す時間を確保した方が早く上達する」のだと確信して、信念を持って練習記録をたっぷりの時間を使うようにしています。
(この考えの正当性を示すには結局自分がうまくなるしかないが、記録を残さなかった場合と比較が出来ないので、自分一人ではこの効果のほどは証明不可能である、というのが悩み)
練習動画はちょいちょいTwitterにもアップしています → 五藤隆介📖『アトミック・シンキング』(@goryugo)さん / X
記録は上達を実感してモチベーションを保つ手段
じゃあなんでこんなにいろいろたくさん記録を残しているのか。
一番の理由は、自分自身のモチベーションのためです。
なにかを学んだり練習する時は過去の自分としか比べない - by goryugo - ナレッジスタック
すべては上手くなる過程だと考えると下手なものがすべて許せる - by goryugo - ナレッジスタック
今の自分が「下手」だとしても、少し前の自分よりはうまくなっている。
それをきちんと認識して、上達を思い込みではなく、根拠のあるものとして実感する為に「記録」を残しているのです。
〜が未だによくわからない、うまくできない、みたいなことを正直に記録として残しておくと、数ヶ月後に見返した時に当時の自分はこんな簡単なことも出来ていなかったのか、ということがわかるようになる。
結局ほとんどの場合練習の成果というのは練習量に比例するので、練習量を増やす為に一番有効なのは、やる気を増やすこと。そして、その為には記録を残してモチベーションを保てるようにするといい、というところに落ち着きます。
動画によって「客観的に」フォームが確認できる
そして、これは音楽の場合、の話にはなるんですが、自分の演奏を録音したり、演奏風景を録画したりすることで、きちんと客観的に自分の演奏を評価できるようになります。
たとえば、これが自分が録画した「最初の動画」です。
これ以前から「演奏の録音」はしてて、それなりに自分の演奏を客観視していたつもりだったけど、動画を撮ってみるとなんというか「これは俺じゃねえ」という風にしか思えないくらい、演奏風景がかっこ悪い(すなわち演奏フォームがよくない)
恐ろしいことに、演奏している最中の自分は、自分の手元を見ながら演奏していても、こんなかっこ悪いと思っていないんですよね。
おそらく「これまで」の「できる人」というのは、この「客観視」が非常に上手で、スポーツにしてもなんにしても、身体を動かしながら、もうちょっとこうした方がいい、という修正が得意な人が多いんだと思います。
自分は身体操作全般で客観視の能力が低いから、テクノロジーと工夫で補って、身体操作を客観化しやすくするようにする。こうやって、少しずつ改善していくしかないと思うし、こういう方法ならば自分でも上達ができる。
また、こういう動画は簡単に共有が出来るので、この動画を師匠に見てもらうことで、オンラインという低コストの場所でフィードバックがもらえるというメリットもあります。
リアルの音楽教室で毎日演奏フォームを見てもらうのは難しいけど、ネットを介してならば「フィードバックの頻度」を高くすることができる。対面よりも情報量は低くなるけど、フィードバックの早さは(特に初心者の場合)学習においての圧倒的なメリットになり得ます。
動画を撮るのって、まあ大抵の人は恥ずかしいと思いがちだし、うまく録画できる環境を作るのは、案外難しい。
それでも、たぶんあらゆる記録の中で最強なのは動画。これは、ほぼ間違いないと考えています。
記録を見ることで「今日の練習」に迷わない
あともうひとつ、記録の効果として自分が重要だと感じているのが、練習記録を残すこと、それ自体が「なにを練習したらいいか迷わないようにする」役割を果たしてくれること。
上達速度は練習時間にほぼ比例する、というのはある程度事実だと思うんですが、その練習が自分に合っているのかという内容だったり、ちゃんと集中できているかだとかの密度だったり、それが自分の今の技術水準にあったものになっているかどうかなど、他にも考慮するような要素はたくさんあります。
間違いなく言えるのは「なにも考えず漫然と触っているだけ」という状態は、ほとんどの場合練習効果が非常に低い、ということ。
もちろん音楽において「遊び」はとても重要だし「遊んでるだけで上手くなる」というタイプの人は存在します(大抵そういう人は、無自覚に上手な目標設定ができていると思っている)
ただ、少なくとも若い頃にこうやって「適当に弾いてただけ」ではうまくなれなかった自分は、大人の智慧と賢さ、粘り強さを使って上手に上達するしかない。
そして今ならわかるけど、ある程度うまくなってると、だんだんと練習で「遊べる」ようになってきます。
最初は「上手くなるのが楽しい」だけだった練習が、少しずつ「上手く弾けて楽しい」に変わってきて、だんだんと遊んでることと練習してることの境界線が曖昧になってくる。
同じようなフレーズを、ちょっとだけ変えてみるとどうなんだろう、って「遊んで」みたり、して、どれが上手くいくのかいろんなパターンを実験してみたり。
これは、大前提として元になるフレーズをある程度上手く弾けなければ「遊べる」ようにはならない。
ただ、そうやって「遊ぶ」にしても、まじめっぽく練習するにしても、どちらにしてもやっぱり「昨日は何やった」みたいな記録って、めちゃくちゃ重要なんですよ。
「やったことリストがやることリストになる感覚」
こういうのは、Obsidianでデイリーノートを丁寧に使っている人なんかは実感しやすいんじゃないかと思います。
朝一番に「さてなにしよう」とゼロから計画を立てるのは脳の認知的に大変だけど、昨日のノートとか、もっと以前のノートを見れば、自然に「あ、今日はこれをやろう」と苦労せずに思いつける。
こういう記録によって「漫然と練習する」になりかねない音楽を「積極的に遊ぶ」ものに変えてくれる。
実例
ということで、具体的にもうちょっと詳しくどんな感じで練習記録を残しているのかを整理してみます。
まずは手帳。ここは、週間のページに「自分さえわかりゃいい」というくらいのレベルで数行の練習メモ。
これは、後述する「Obsidianに練習内容を記録している」から「将来わからなくなってもいい」と考えて、できるだけスムーズに記録が残せることを重視しています。
さらに趣味として、月間ページにも「1日のまとめ」「1週間のまとめ」「1ヶ月のまとめ」を書いて、少ない分量で全体を把握できるように記録。
一番見返す頻度が高いのは、この手帳かな。
そして、Obsidianのウィークリーノート。
Obsidianのコミュニティプラグイン「Calender」で作成できる「1週間に1つのノート」を利用。毎週「音楽」という見出しを作って、その下にこんな感じで記録を残しています。
練習記録をデイリーノートに書くのではなくて、ウィークリーノートに書く理由というのは以下にまとめてます。
デイリーノートとウィークリーノートの使い分けの基準 - by goryugo - ナレッジスタック
紙の手帳はたくさん文字を書くのが面倒だし、分量が足りなくなることもあるけど、デジタルは無制限。
文章を書くことだけならば平均よりもだいぶ早いので、毎日1分2分程度だけど、ちゃんと毎日手帳を見ながら内容を思い出してできるだけ細かな記録を残すようにしています。
さらに、週に1回、Obsidianに「1週間分の練習記録まとめ」というのを作っています。
たしか昔、ChatGPTに相談して「4つの切り口」を考えて、そのテーマに沿ってノートを見ながら整理。
これに関しては、もう効果が高いかどうかというよりは、趣味要素がかなり強いですね。
というか、Obsidianのウィークリーノートも含めて、かなりの部分は趣味ですね。
ぶっちゃけ、時間に対する効果でいえば、手帳に記録しているだけで十分なのかもしれない。
ただ、自分はこういう風に自分がやったことを定期的に振り返ることでモチベーションが上がりやすい。(できなかったことができるようになっていることが特によくわかる。今でも、ほんの数週間前のことが「めっちゃ下手な頃の自分」だと思える)
そして最後が、練習動画の記録。
練習動画の記録自体はもう1年近く続いている習慣ですが、11月に入ってからは「できる限り毎日動画を残して」「もらったコメントも残しておく」という形式にしました。
これは、結局なんだかんだObsidianでは動画を保存したり再生したりするのはあんまり便利ではない、ということだったりするかなあ。
正直、なんでこんないろいろ記録残しまくっているのかというと、結局は「面白い」し「効果があると思っている」から、以上のことは言えないんですけどね……
ああ、忘れてたけど、自分の短い演奏をmp3で書き出して保存とかもやってたわ……
これはデータを残すのも簡単で容量も軽く、手軽に振り返りができる、というのがメリットですかね。今は動画ほど丁寧にやってないけど、ふと思い出したら書き出して保存するようにしています。
一応これ創作系Obsidian Advent Calendar 2025 - Adventarに参加したものなんですが、いい意味でも悪い意味でも、創作じゃない人にも使えるテクニックなのではないかな、と思います。
こんないっぱい記録する必要は全然ないけど、なにかを上手くなりたいと思っている人には間違いなくオススメで、「絶対」と言えるレベルで効果がある手法です。
まずは「今日やったこと3行」だけを書く。Obsidianを使っても使わなくても、どっちでもいいです。とにかくだいじなのはまず始めてみること。おそらく1週間しないうちに効果を実感できるはずです。






