ナレッジスタックセミナー第44回のアーカイブです。
今回は、自作Obsidianプラグイン「LLR(Live Life Recording)」の思想と使い方を紹介しました。
生成AIの時代、「記録がないとみんなと同じことしかできない」ということを痛感しています。AIは平均の代用。自分らしさを出すには、自分の一次情報が不可欠です。
LLRは、その記録を「続けられる」ようにするためのプラグインです。整理はいらない、ぐちゃぐちゃでいい。トグルボタン1つで記録が残せて、時系列の整理はプラグインが自動でやる。操作方法を覚える必要もなく、AIに聞けばいい。
そんな思想をプラグインで体現してやったぜ、というのが今回のものです。
コミュニティプラグインをインストールできるプラグイン「BRAT」をインストールして、以下のURLを入力していただけるとプラグインがインストールできます。
https://github.com/goryugocast/llr
また、今回の動画は全公開でもいいかと思ったんですが、めっちゃごりゅごのパーソナルなノートが写りまくっているので、個人情報意識をちゃんとしている、ということを証明するためにも、動画自体はいつも通りメンバー限定にさせていただきます。
代わりに、資料と要約は全文を置いておくので、使い方などはそちらをご覧ください。
LLR — 記録する気にするためのプラグイン
今回は「自作プラグインを活用して、AIと連携して毎日の仕事を助けてもらう」をテーマに、LLRの使い方と設計思想をお見せします。
1. LLRとは(3分)
「記録する気にする」ための道具。
https://github.com/goryugocast/llr
忘れないため、やったった感、ライフログ。それをサポートするプラグイン。
「すべてを記録」するわけではない(自分は「すべて」のためにも使っているが、それは必須ではない)。
大事なのは、記録の価値は即時性にあるということ。整理や抽出はいつでも後からできる。まず残す。
2. デモ:トグル1つで始める(15分)
BRATでインストールしたら、ショートカットを一つだけ設定する。
これで「タスク作る、スタート、ストップ、複製(もう一回続きをやる)」ができる。
基本、これだけ。
ノートはぐちゃぐちゃでいい。上から順に書く必要すらない。
なぜか? LLRが整理するから。
→ 実際のデイリーノートを見せる
→ 「整理前」と「整理後」を見せる
たとえば自分は「生活見出し」と「仕事見出し」がなんとなく分かれるようになった。
でも、ちゃんとやった順に整理されたものを見ることもできる。気分がいい。
3. なぜこう作ったか(15分)
AIがどれだけ賢くなっても、一次記録を生み出せるのは自分だけ
AIは整理の力を持つが、素材を生み出す力はない。
今日の自分に何が起きたか、何を感じたかを書けるのは自分だけ。
だから「自分で記録すること」に意味がある。
デイリーノートは「言語化の場」
単なるタスクログではない。自分の言葉で、その日の状態を言語化する場。
LLRは、その「書く場」を汚さないように設計した。本文は自由、構造はプラグインが外側で支える。
ぐちゃぐちゃでいい理由
「整理しなきゃ」という不安を受け入れる能力が必要。ネガティブケイパビリティ。
完璧に整理しなくても、よく使うノートの検索性が95%あれば十分。
週の最初に整理時間を確保すると焦燥感は減る。毎日完璧にやろうとしない。
4. AIに聞けばいい(10分)
細かい仕様は、めちゃくちゃたくさん作った。何ページあるんだ、という仕様書。
でも、覚える必要はない。なぜか?
生成AIにドキュメントのURLを渡して、質問すればいい。
たとえば:
「https://github.com/goryugocast/llr/tree/main/docs を読んで、ルーチンの設定方法を教えて」
「このURLを読んで、昨日の記録を後からつける方法を教えて」
「このURLを読んで、コマンド一覧を見せて」
操作手順を覚えるよりも「思想」を理解する方が大事。
「まず書く。整理は後。AIに聞く」——この3つさえわかっていれば使える。
MITライセンスです。
5. ルーチンの考え方(7分)
リピート(ルーチン)の登録もできるし、細かな仕様もたくさん盛り込んだ。
でも、最初の1週間はルーチン登録しないのがオススメ。
似たようなツールを使っていても、思想が違うので、ゼロから考えるといい。
Obsidianノートとリンクすると、使い勝手はかなり変わる。
ルーチンは「やること」ではなく「記録を楽にすること」と「リマインダー」として機能すべきもの。
やらないといけないものではない。
強いて言うなら「見通しをよくする目印」(毎回作るの面倒)が一番しっくりくる。
来週、1週間分の記録を見せながらAIに相談して設定するのがオススメです。
6. まとめ
まず記録する。整理はLLRとAIに任せる。仕様は覚えなくていい。
次回
5/9(土)10:00~
(いつもより1週間遅いです。GWにはやりません)
この記録を活かして「知の土台を組み上げる」段階に進む。
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今後も記事を書きます。
質疑応答(10分)
想定される質問(バッファ)
Q: 一般的タスク管理ツールとの違いは?
A: 多くのツールは「やること」を管理する。LLRは「記録を便利にする」ツール。思想が違う。ルーチンは「やること」ではなく「記録しやすくする目印」。
Q: 一般的行動記録ツールとの違いは?
A: 多くの記録ツールは形式に縛りが大きい。LLRは自由記述がベースでルールは最小限。自由に書けることが一番大事。
Q: ノートがぐちゃぐちゃで本当に大丈夫ですか?
A: LLRが時系列に整理してくれる。過去のことはAIに聞けばいい。整理より「書くことを続ける」ことが大事。
セミナー構成
1. イントロ+BRATインストール
時間: 00:00:00 ~ 00:03:28
LLR(Live Life Recording)プラグインの紹介と、BRATを使ったインストール手順。コミュニティプラグインとしてはまだ未公開のため、BRATを経由してベータ版をインストールする方法を案内。
2. LLRの思想:なぜ記録が重要なのか
時間: 00:03:28 ~ 00:07:27
生成AIを使うようになって「記録がないとみんなと同じことしかできない」と痛感した。AIは平均の代用であり、自分らしさを出すには一次情報の蓄積が不可欠。記録の目的は達成感を得ること。整理はAIやプラグインに任せればよく、人間は「記録を残すこと」だけに集中すればいい。
3. デモ:トグルボタンによる記録の実演
時間: 00:07:27 ~ 00:15:25
デイリーノート上でトグルボタン1つを使った記録の流れを実演。チェックボックスの作成→開始時刻の記録→終了時刻の記録が、同じショートカットキーの繰り返しで完結する。ノートの並び順は自由、時系列の整理はサイドバーが自動で行う。ノートは好きなように書けて、後からいくらでも手動で修正できる。
4. 記録の自由度:ノートは好きなように書けばいい
時間: 00:15:25 ~ 00:21:05
上から順に記録する必要もないし、見出しの通りに実行する必要もない。自分が見やすいように整理すればよく、時系列の並べ替えはサイドバーが担当する。Obsidianのリンク機能と組み合わせることで、ルーチンタスクのノートに直接飛んでメモを残す運用が可能。バックリンクから「何月何日にこれをやったか」も辿れる。
5. 思想の核心:一次情報とAIの役割分担
時間: 00:21:05 ~ 00:32:01
AIは平均レベルの文章しか書けない。自分らしさを出すには、自分の記録をAIに理解させる必要がある。Googleでいくら検索しても「あなたの感想」は見つからない。何を記録に残したかという行為自体が個性になる。整理の重要度は下がり続けており、人間がやるべきは一次記録を残すことに集約されていく。
6. AIに使い方を聞けばいい
時間: 00:32:01 ~ 00:36:45
プラグインの機能は大量に作ったが、全部覚える必要はない。ドキュメントをAIに渡して「どうやって使うの」と聞けば答えてくれる。思想(なぜ記録するのか、ぐちゃぐちゃでいい)を理解することの方が、操作方法を覚えることより重要。
7. リピートタスクとAIによる自動提案
時間: 00:36:45 ~ 00:46:14
繰り返しタスク(ルーティン)の登録もAIに提案してもらう方がうまくいく。1週間記録を残してからAIに「ルーチンにすべきものは?」と聞く。やることリストではなく「いつも記録していること」を楽に残すためのもの。花粉症の薬、掃除、読書など、実際の運用例を紹介。
8. 記録からの発展:AIスケジュールタスクと朝の報告書
時間: 00:46:14 ~ 00:53:16
記録さえ残っていれば、AIに整理・手順書作成・振り返りを任せられる。実際に「夜の間にデイリーノートを整理してアトミックノートを作り、報告書をデイリーノートの先頭に書いてくれ」という自動タスクを実験中。褒めてくれるAIレポートがモチベーションにもなる。
9. まとめ+次回予告+質疑応答
時間: 00:53:16 ~ 01:12:07
記録を始めないと自分に最適化された何かは生み出せない。次のステップとして、記録からPKM・手順書・自分の仕様書を作る方向へ。4/26東京でのリアルセミナー(スキルのデモ)の案内。次回オンラインは5/9(GWスキップ)。MITライセンスでフォーク・改造自由。質疑応答ではAIエージェントの活用やモバイル対応について回答。
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