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「RINK」システムを「特定テーマのノート整理」に使う

「RINK」システムを「特定テーマのノート整理」に使う

💎「トピックノート」の悩みの多くはRINKで解決するかもしれない

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goryugo
Jun 23, 2025
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「RINK」システムを「特定テーマのノート整理」に使う
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ObsidianとDataviewでノートをつなげて整理する方法「RINK」を思いついてから、Obsidianの使い方が一段階進化したというか、これまで感じていたモヤモヤの、かなりの部分が解消しました。

ノートを「つなげて」整理するRINKシステム

🎙791 ObsidianでZettelkastenを実践するための「RINK」システム

元々この方法は、ObsidianでZettelkastenを実践する、ということが目的でした。

そういう意味で、元々は「Zettelkasten」なんですが、最近は応用パターンとして思いついた「特定のテーマに沿ったノートをうまく整理する」という目的で使うことが、想定以上に面白くなってきちゃっています。

具体的に言うと、これまでずっと困っていた「音楽ノート」たちの居場所がRINKによってようやく定まってきた、という感じ。

ついに音楽系のノートがうまいこと整理できて、なおかつ必要なノートにもすばやくアクセスできるようになった。そんな感触が得られてきています。

音楽ノートの整理に関して、これまでの方法ではなにがダメで、RINKだとなにがよさそうなのか。

自分でもまだ整理できていない感覚も多々あるんですが、こういう時こそ自分で文章にしてまとめてみることです。これによって「テーマに沿った情報整理」においてRINKという仕組みの何がよかったのか、について、書くことで考えが深まるはず!

ということで今回はこの「RINK」で整理すると何がよいのか、について考えてみたいと思います。

「音楽」のことを全部Obsidianで整理する

「音楽についてのあらゆることをObsidianで整理する」

これは、自分がギターの練習を再開してからだいたい3年くらいの間、Obsidianを使いながらずっと試行錯誤し続けてきたことでした。

自分としては、けっこう全力で整理にエネルギーを注いできたつもりです。ごりゅごの場合「整理そのものを目的にする」ことが喜んでできるタイプなので、ギターがうまくなること以上に「どうやったら音楽ノートを気持ちよく整えられるか?」みたいな部分にもけっこう力を入れていました。

たとえば、練習で使う素材(いわゆる「楽譜」「タブ譜」的なもの)をスキャンしてノートに貼り付け、弾いてみた感想や改善点をノートに記録すること。

音楽理論や、練習時の心得といった情報も、もちろんノートに記録しています。

その他にも、買った機材、欲しい機材、将来やってみたいと思う演奏スタイルなんかも全部ノートに整理し、リンクで並べて管理していました。

失敗を経て「意味のないノートを作らない」ことはできるようになった

3年かけて、いろんなことを試行錯誤をしてきました。

Obsidianで「ギター専用の保管庫」を作ったと思ったら、
脳筋な学習では自分が求めることができるようにならない

やっぱりいらない、とひとつにまとめたり。
Obsidianの保管庫を1つにまとめた

すぐに「無駄なノートばかり作ってしまう」から、まずはなんでもデイリーノートに書こうという手法も、ギター練習の記録から学んでいます。
Obsidianで最初に重視するのはデイリーノート

目的を見失わないようにするためのデイリーノート

これだけの期間の試行錯誤を経て、ようやく「整理を目的とした意味のないノートを作ってしまう」ことはかなり少なくなりました。今ならば「自分にとって重要なノートを作ることだけに専念する」はある程度できるようになってきたと思います。

ただね、やっぱり作るノートを厳選しても、それでもいい感じにノートを整理するのは難しい。ゴミは減ったけど、それでもまだスッキリはしない。まだ「便利」に至っていない感じがする。見たいノートに「パッと辿り着く」が未だに難しい。

2025年が始まった頃でも、まだそんな感覚が大いに残っていました。

「新しいこと」は想定していないトピックが無数に生まれる

難しいのが、上手く整理ができていないと感じる時って「何が悪いかわからない」んですよね。

なぜ「スッキリしない感じ」がするのか、ってのがうまく言語化できない。

問題点を言語化できないから整理できないのか、整理できてないから問題点を言語化できないのか。それがわかれば解決の糸口は見えるはずですが、それがわからないから困ってる。なにをどうしたらいいかわからない。

そんな状態の中で「RINK」で音楽のノートを整理したら、少なくとも整理できていない感じというのは大幅に軽減されました。

これは、なにがよかったのか?

まずわかったのは、そもそもこういうテーマの情報を整理するのはとても難しい、ということでした。

ひとつは、自分が整理したいという「音楽」というテーマが巨大すぎた、ということ。テーマが巨大すぎるから、そもそもどんな場合でも構造化は困難である、ということ。

さらに、その巨大すぎるテーマの中からも、自分が興味を持ったり注目するテーマが、時間と共に変化していくこと。

厄介なのが、そうやって興味や関心が増えることで、元々自分が想定してなかったようなことも「整理したいこと」に含まれるようになっていく、ということです。

さらにそれは「途中から徐々に現われる」というのが難しい。「これは重要だ」とはっきりとわかるわけではなくて、学んで、練習していく段階でちょっとずつ「こういうことも残しておきたいなあ」みたいに少しずつ現われてくる。

そしてこれに加えて、そもそもの「自分自身の記録」という、いわゆる「日記カテゴリ」に属することも日々の情報整理と連動しながら整理したいのです。

毎日練習の記録を残すにしても、練習の内容も日々変わっていく。練習内容が変わるということは、その時に見たい内容、意識したい内容も徐々に変化していき「ずっと同じテンプレート」ではまったく意味をなさないものになってしまう。

「よく見たいもの」はしょっちゅう変わるんだけど、次にどんなことが必要になるのかは予測できない、というわけです。

結局、こうやって日々変化することを前提にしたものを整理していくには「想定外の未来に対応できる」仕組みがないと、整理が追いついていってくれないのです。

もちろん、ありとあらゆることを投げ打って、最優先で音楽ノートの整理だけをしていれば、常に整理した状態は保てるかもしれません。

でも、このノートたちを作る一番の目的は「音楽スキルを上達させること」であって「音楽ノートを使いやすいものにすること」ではない。ノートが使いやすければ、上達に役立つ可能性はあるけれども、使いやすいノートは音楽スキル上達の必要条件でも十分条件でもなく、あくまでも「あると役立つもの」である。

整理は好きで、手間も時間もかけているけれども、その本質だけは忘れてはいけない。

見つかるけど「遅い」のがもどかしい

毎回毎回きちんと丁寧にノートを整理しても、求めるものはどんどん変化してしまうので、そこに手間暇をかけすぎてもあまり意味がない。

「常にいま欲しいものがすぐ見つかるようにする」だけならば、別に難しくもないし、大変でもないんですよ。

厄介なのは「前によく使ってたあれはどこに行ったのか?」という時なんです。

ある特定の「曲」について学んでいた時は、どういう基準でタイトルを決めてノートを作っていたか思い出せない。これも「思い出せない」わけではないんですよね。探せばそこまで時間をかけずに見つけられるんだけど「ササッと見つけられる」とは言いがたい。

この「ちょっと時間がかかる」ことがもどかしい。どこになにがあるのかが、どうも俯瞰できなくてスッキリしない。

探せばなんとかなるんだけど、毎回無駄なところを探してまわっているような「気がする」

これがどうにもスッキリしなかったんです。

あらゆるノートを「つなげて」しまうと「無理矢理スッキリできる」

で、この数週間、こうやってスッキリしなかったノートを見つけるたびに、RINKを使って音楽ノートを「つなげる」ことにしています。

具体的に言うと「音楽ノート」というひとつのかたまりがあって、音楽に関連しそうなノートを見つけたら、Zettelkastenみたいに必ず先頭に文字列をくっつける。

この時、場所はどこでも自由に決めればいいんだけど、必ずなんらかの「すでにあるかたまり」のどこかにくっつけないといけない。

(記事の最後で実例をお見せします)

この「絶対どこかにくっつける」というルールがあると「つなげる」ときに、なんらかの思考が働いて、ノートがちゃんとつながるように内容を考え直したり、そのかたまり自体に対してなんらかの思考が働くようになってきます。

この時に、うまくつなげるためにちょこっとノート全体のつながりを見直す(ファイルのリネームや、ノートの分割、統合)こともします。これを手間だと考えるのはもったいない。RINKという仕組みは、そうやって「つなげる」ことによって毎回自分のノートを見直し、自然に「修正」を促してくれる仕組みなのです。

少なくともノート100個ならうまく運用できる

ちなみに、これ、今つなげているノートが100個くらいだからなんとかなっている、という可能性はあります。

ただ同時にこれは100個程度のノートの集まりならば、新しいノートを作るたびに必ず「つなげる」という方法を採用することで、十分と便利で快適なノートの運用が出来る、という言い方ができるはずです。

たぶん、数週間から数ヶ月とかの期間での「未知の新しいプロジェクト」みたいなやつだったら、新しく作るノートが一瞬で100を超えることってないと思うんですよね。

となると、RINKという仕組みは少なくとも個人のレベルであれば「未知のことに挑戦するプロジェクトの管理」でもかなり使い道があるように思います。

なんなら、たとえば「英語を勉強する」とか「資格試験の勉強をする」とかでもこの方法でうまく勉強を進めることもできるかもしれない。

ノート実例

ただ、少なくともまだ現在のごりゅごは「Zettelkasten」以外でこの仕組みを使っているのは「音楽ノート」しかありません。

勉強ノートとして使う場合、どうやって使ったらいいのか、というのは所詮「妄想」になってしまう。

なので、ここで無理に妄想を書くよりは、いま自分がどうやってノートを「つなげて」いるのかという事例をお見せした方が、役に立つことは多いような気がします。

なので最後にちょこっと、今音楽のノートはこんな風に「つなげて」整理してるよ、っていう事例と、今やっているちょっとした整理の工夫などをここで紹介しようと思います。(数えたところ、つながっているノートはいま98個ありました)


RINKの全体像をお見せすると共に、どんなことを考えて、どうやって整理したのか。言語化できる範囲で言語化してみようと思います。

まずは、全体の画像3枚。ご覧いただくとわかるように、ノートが100個くらいになると、リストがくっっっっそ長くなってきます。

それに対する工夫なども、一緒に紹介します。

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